ヴラディミア・ヴァシリエフセミナー1日目

ファイティング・フロム・グラウンドをテーマに実施しました。

倒れた状態では様々な恐怖によって、緊張しやすい状況にあるようです。なのでその緊張を知り、ほぐしていくドリルを重点的に行いました。

前半は倒れた状態で踏まれる、蹴られることへの恐怖を克服していくことを目指し、後半は押しつぶされた状況を克服していくことを目指した内容となっていました。あらかじめ決めておいたゴールに向けて、確実に参加者の理解を深めていくように進むヴラッドの進行はお見事、としか言いようがありません。

「倒れる」という事に関しては、これまでは床にぶつかる衝撃をふんわりと吸収するように倒れていくのがメインだったのですが、今回示唆されたのはそこから一歩進んだ、瞬時に落下する、という感じのもの。「頭を撃たれて即死するように倒れる」とのことで、全身を一気に弛緩させることが大事なようです。

ところでこの時、ヴラッドのいわんとする事をよりよく理解するのに役立つ、ちょっとしたコツに気づきました。ヴラッドはあまりにも自然に動くので、ヴラッドだけ見ていても何がなにやらわからないのですよね。そんな時に、その動きをマネている他の参加者をチラ見すると、その方の緊張がものすごくクリアにみえるようになるのです。相対的にとても力が入っているわけですから。人の振り見て我が身を直せ、と言いますが、このやり方はヴラッドの動きと自分の動きの違いを見極める上で、とても役に立ちました。

閑話休題

その倒れ方についてヴラッドは「早いし、威力も出る」とのこと。そう言われてもよくわからなかったので、これはどういうものかと考えていたのですが、どうも力の抜き具合に時間差があるといけないみたいです。例えば腰を押されてその力を吸収する際、まず腰の力がふにゃりと抜けて、波のように弛緩が全身に伝わっていく、ということになりがちなのですが、この時間差による力みもまたヴラッドは解消させたいのでしょう。筋肉には必ず拮抗筋がありますので、弛緩する筋肉があれば緊張する筋肉が必ずあるわけですから。だから全身をくまなく同時にリラックスさせたいのですね。力を抜く、ということに対するヴラッドの徹底的な姿勢をうかがい知ることができました。
そんなことを考えながら蹴ってきた相手をテイクダウンする練習をしていたら、通りすがりのヴラッドが「nice!」と言ってくれたので、あながちまちがいでもなさそうです。

あともう一つ、「もっと早く、でもゆっくり」というアドバイスももらいました。おそらく「動き出しのタイミングを早く、でも落ち着いて適度なスピードで」ということだと思います。

この倒れ方は5月のトロントセミナーでも紹介されていたことですし、今後僕のトレーニングに大きな影響を与えることになりそうです。

ドリルは倒れた状態で蹴られる→蹴って来るのを避ける→蹴って来た相手を倒す→複数(2人)の敵が蹴って来るのを倒す。

こんな感じで午前は進みました。

午後は相手にのしかかられた状態でもリラックスを保つトレーニング。
こちらでは寝た状態で5人を上に乗せ、そこから抜け出したり、うつ伏せと仰向けに寝転んだ2人の上に4人ないしは6人が乗り、うつ伏せの人が仰向けの人を助けながら抜け出したり。

また、乗っている相手を筋力を使わず、腰の回転と体重移動だけでひっくり返す、というワークをやりました。

仕上げはレスリングです。ヴラッドが何人かの参加者の相手をしていて、面白かったです。

だいたいそんなところでしょうか。
ラスト1時間は質疑応答に。この時のやり取りはちょこちょこと雑用などをしていたので、あまりよく聞けませんでした。読者のみなさんも覚えていることや気づいたこと、ちょっとした出来ごとなどがあれば、コメント欄にお気軽に書き込んでもらえればと思います。よろしくお願いいたしますm0m

以下、僕が思い出したことを随時列記していきます。

・ウォーミングアップでやった、寝た状態でパートナーにカラダの上でプッシュアップしてもらい、接触部位の力を抜くエクササイズは、とてもピンとくるものがありました。

・倒れた相手が起きる時に、緊張する部位を押さえて立てないようにするドリル。

・上の発展形で、倒れた相手が起きる時にその緊張を軽くなでるくらいの接触で、相手が起き上がれないようにする。うまくいくと、本当に軽いタッチで相手が起きられなくなる。

・それを相手におおいかぶさった状態で行うドリル。

・最後のクールダウンでは、片手ずつのプッシュアップ、呼吸にあわせて片足で倒れ、もう一方の足で立ち上がるものなど。他にはなにをやりましたっけ?

・ヴラッド語録その1 「現代人はみんなせかせかして緊張している。」
・その2 Q「相手が緊張していると自分もついつい緊張してしまうのですが、どうしたら良いですか?」
A「そうか? 緊張しているのは自分かも知れないぞ?」
・その3 Q「試合やケンカをする時も勝ちを意識してはいけないのですか?」
A 「相手に“人生いろいろある”とわからせれば十分だ」

などなど

Tag:国内セミナーレポート  Trackback:0 comment:0 

Comment

comment form
(編集・削除用):
システマ本部認定クラス
WarriorLogoFullmini.pngrusslogo.jpg
システマ東京案内&問い合わせ先
正規システマクラス「システマ東京」では各種クラスを実施中。いずれも初心者歓迎です。
詳細はクラス情報をご参照下さい。
お問い合わせはContactまで。
プロフィール

TKHDKTGW

Author:TKHDKTGW
北川貴英:システマ東京主宰。08年モスクワにて創始者ミカエル・リャブコより公式システマインストラクターとして認可。16年コンディショニングに特化した「INSTRUCTOR OF APPLIED SYSTEMA」に認可。首都圏を中心に各地で年間400コマ以上を担当。システマ関連書籍を多数執筆。教育機関、医療系シンポジウムなどでのセミナーや各種媒体を通じてシステマを幅広く紹介。今なお毎年欠かさず海外研修に赴きスキル向上に努める。
システマ東京公式サイト
クラス日程
著書&DVD一覧
公式メルマガ登録フォーム

システマ東京カレンダー
システマ東京巡回ワークショップ
システマ東京による東日本巡回WSです。初心者から経験者まで大歓迎。ご都合つく方ぜひご参加ください。
【広島】11/25(土)システマ広島主催特別クラス
【福岡】11/26(日)システマ九州主催1日セミナー
【札幌】2018/1/4(日)システマ東京主催1日セミナー
ドキュメンタリーDVD「強き祈りの手」
「体力をつけ精神力を高めることで、攻撃しない人間になれるのです」 システマの哲学と軌跡に迫るドキュメンタリーの日本語版。正教との関わりからノンコンタクトワークまで、システマのエッセンスが凝縮された充実の52分。主演:ミカエル・リャブコ 数量限定生産。
システマ書籍
ブログ内検索
最新記事
おすすめショップ
〈システマDVD&システマグッズ〉
システマジャパンショップ
システマ大阪ショップ
QRコード
QRコード
BBS
会員制BBSはコチラ
システマクラスに継続的に参加されている方が対象です。
参加希望の方は「お名前」「所属クラス」「参加期間」を記入の上、フォームよりお申し込みください。