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インターナルディスカバリーセミナー、ミカエル冒頭のスピーチ日本語起こし

「インターナルディスカバリーセミナー。ミカエル・リャブコによる初日冒頭のスピーチ日本語起こし」

みなさん、おはようございます。よく休めましたか。みなさんトレーニングの準備ができていますか。

ということで、このセミナーは5日間の日程で行います。今回扱うのは、若干新しい分野ですね、インターナル・ワークです。アンコンタクト・ワークです。そもそも、これができるようになるためには、まずは技術的なレベルを経験しなければいけません。呼吸と技術的なレベルが体得できて初めて、インターナル・ワークのトレーニングを始めることができます。そしてようやくノンコンタクト・ワークのトレーニングに移行できるのです。

このノンコンタクト・ワークというものは、さかのぼること少し前、2003年にこれを始めました。そしてこのワークは、噴水のように次々と新しい要素を生み出しています。

実際には、これは予測的なものでもありました。というのも、今の人たちは、そのようなことができるとはもう思っていないでしょう。今の人たちの中で、それがどのような仕組みであるかを理解できている人は、もうあまり多くはないのです。

けれども、みなさんもよく知っているように、「これがノンコンタクト・ワークだ」と言って私たちと似た手法をアピールしようとした人たちがいましたが、やはり私たちの目から見れば、その人たちもきちんと理解した上でやっているわけではないのです。

その一方で、このワークを体系化した私たちもまた、これを説明することはできません。何らかの、「調整された力」によって行うものであるからです。

この点に関して、間違った理解をしている人たちもいます。この「調整された力」の存在を、私は否定はしません。もし神が「調整された力」なのであれば、これについて誰も異論は唱えないでしょう。

けれども、これだけは忘れないでください。何か、これと同じように、心のコントロールをできると言っている人たちがいますが、彼らの行動を見ていても、ノンコンタクト・ワークをしている様子は一度も見たことはありません。

私は、キリスト教の聖人のところに行く機会が頻繁にあります。その場ではいろいろなことが起こるのですが、これを知っているのは、その場に居合わせた主教と私だけなのです。神は、すべてを聞いておられるのです。けれども、主教たちは、これが神の業であるとは決して言いません。そして特別なことをして見せようとも決してしないのです。

また、彼らは現実世界の手品師でもありません。何もして見せてはくれないのです。

このような人たちは、別の世界観の中で生きています。

そして、彼らは何も見せてはくれませんし、何も語ってはくれません。つまり、今ここで話しているような人たちは、自分たちがどれだけすごいことをしているのかという自覚というか、誇りを持ってはいないのです。だからこそ、一体これは何であるのかと、さまざまな憶測が流れ、作り話さえも生まれてくるのです。

私たちのやり方は、人には基本的な、生まれながらの根本的なものがあるのだという前提で行います。この基本となるものをベースに行うのですが、それは技術的なレベルでのみアプローチできるものです。

もし我々が伝統というものに即して話すならば、……大きな音を立てないで!……つまり、もし私たちが今学んでいる伝統というものに即して話すならば、ということですが。

私たちは、古代ルーシの格闘技を学んでいますね。私たちはこれをシステマと呼んでいます。これは古代ルーシのことを学んでいるということですが、洗礼を受けた方はお分かりでしょうが、私たちには正教の伝統があるのです。システマは、すべてこの正教に由来しているのです。

つまり、私たちはここでみんな一緒にトレーニングをするわけですが、必ずしもキリスト教の伝統や根本を受け入れなければならない、と言っているわけではありません。

みなさんもうお分かりだとは思いますが、私たちのシステマを形成しているものは正教でありますが、結局やっていることは、やはりそこから生まれてきたものなのです。

もちろん、たとえば正教の考えを受け入れなかったとしても、それはそれでよいのですが、もし正教をよく知っていれば、戦闘の根本にあるものを理解し、それを自分のベースにすることがよりたやすくできるかもしれません。

次のポイントです。インターナル・ワークをするためには……つまり、なぜ私たちが呼吸やいろいろな敏感なトレーニングを推奨しているかと言うと、それは私たちの内面の状態、私たちの精神状態に左右されるものであるからで、結局その自分自身というものは、内面にのみ現れるものであるからなのです。これが、重要な点です。

さらに、インターナル・ワークは、あなたがどのような肉体状態であるかにもまた左右されます。つまり、みなさんは外的な緊張を感じ取る方法を学ばなければなりません。私たちの体には、インナーマッスルとアウターマッスルが存在しています。そしてそのうちのどれが連鎖するかによって、緊張状態もさまざまに変わってくるのです。

そして、外的な緊張は、人の神経系統を束縛します。同様に、内的な緊張も、神経系統を束縛します。

たとえばもし肝臓や胃や腎臓などの内臓の疾患があった場合、それらも同じように中枢神経系統を束縛します。

私たちが、体のどこかに不調を感じていても、実際にその部分に疾患があるわけでもないということがあります。

「ミハイル、たとえば障害者は、該当箇所はすごく痛いのでしょうか」

その質問はあとでにしましょう。あまり時間をかけていられないのでね。

つまり、以前はそのような考え方はありませんでした。だから、私たちにとってもっとも重要なことは、自分の体を感じ取れるように、そしてどの部分が締め付けられているのかを理解できるようにトレーニングすることなのです。

緊張を低減させること。そして私たちのシステマには、みなさんご存知でしょう、2本の棒を使ったマッサージの手法があります。たとえばこれを例に挙げてみることにしましょう。まず、リラックスさせるべきはアウターマッスルです。私たちのところに来ている人の中には、リラックスはつまり内的な緊張を取り除くことだと考えている人もいます。人の内臓にはさまざまな問題がある場合があります。そういうときのために、内臓をあるべき位置に正すこのメソッドが有効です。これは、あらゆる方法を試すことができます。私たちの考え方は一つであり、向かうべきところも一つです。

したがって、外的な緊張も内的な緊張も、どちらも常に「ストッパー」となるのです。つまり、ストッパーをかけられた状態に陥るのです。

インターナル・ワークを理解するためには、これらを自分自身で始めなければなりません。

つまりそれは、落ち着いた精神状態を保つこと、内臓に問題がないこと、緊張がないことです。

みなさんは感じることはできないかもしれないですが、たとえばこのようなことがあります。緊張に慣れてしまうと、すぐに緊張状態に達しやすくなります。たとえば、肝臓が縮むとします。それは、急には起こらないことです。それが、張りを失ってしまう、という状態になる。このようなことは、よくあるのです。また別の例です。人が、正しくない姿勢でジャンプをするとします。すると、着地のときにかかとに負担がかかり、背骨にも衝撃が走ります。はてなマーク「?」のような格好になりますね。

ここで、私たちが目指すものは何かを思い出してください。

無限に続けることができるような動きを目指す必要があります。

たとえば、ご覧ください。このような姿勢で立つとします。

そしてこの姿勢から何かをしなければならない。ここから何らかの動きをしようとしても、簡単にはいきません。どうにか体を起こすだけになるでしょう。

したがって、動きには、ある「最終局面」が存在するのです。

私たちもこの考えを取り入れることができます。

しかしもっとよい方法は、誤った動きについて考えることです。

それは、基本姿勢というものを考えれば分かります。ご覧ください、こういうような姿勢になっていたとして、まずはそこから抜け出さなければなりませんね、そうしてようやく何らかの動きに移行できます。

そして、さまざまな基本姿勢を見てみると、これ以上は次がないというような「最終形」がありますよね。その最終的な姿からまた動きを始める必要があります。

もし殴られて、すぐに姿勢を回復できないとします。すると、次の打撃を受ける準備ができていません。

もしこのようにしたとします。これは動きの最終形です。

その後に必要なのは、またその姿勢から抜け出すことです。分かりますか。つまり、これは常に体と精神状態をフリーズさせることになるのです。

このような姿勢で立ったとします。歩いてごらんなさい。ここからどうすることができますか。この姿勢から。そうですね、何もできませんね。

考えなければならないのは、どうやってこの姿勢になるに至ったのか、ということです。どうしてこうなったのでしょう。

人が馬に乗るという場合を考えましょう。馬に乗って進撃するときは、足で馬に出発の合図を送ります。体のフリーズ状態を解いてやるのです。そして、剣を手にして馬の上で立つ。しかしこの体の使い方は、馬がいない地面の上では役に立ちません。ですから、先入観にとらわれず、枠にはまった考え方をしないことです。

どのような姿勢であれ、それは次への動きを制限するものであります。

ですから、常に体をリラックスさせることを心がけてください。そうすれば、どのような解決策も容易に理解することができるはずです。

インターナル・ワークは、みなさん自身の状態によって左右されます。あなたがどのような状態にあるのかということに。

もし緊張していたならば、それによって動きは制限されます。

もし何らかの姿勢によって制限されていたならば、同時にそれはあなたの精神状態もまた制限するものとなります。

同様に、トレーニングも左右対称に行う必要があります。両手、両足とも使うことが必要です。それは筋肉が正しく発達するようにするためです。

たとえば片腕でだけ筋力トレーニングを50回やって、反対の腕は10回だけ、なんていうふうにしたら、ゆがんだ体になりますね。

したがって、インターナル・ワークは、内的な状態にもっとも強く左右されます。リラックスした状態で、なおかつ体と精神状態を意のままにできることが必要です。

あとは、さまざまな点にアプローチすることですね。さまざまなポーズ、さまざまな姿勢は、動物の動きから取り入れられたものです。

動物たちは、自分たちのジェスチャーで相手を怯えさせたりなどします。

だから、こういったことはすべて私たちの参考になります。

たとえば向かい合わせに立ったとして、そこに不快な感情は生まれないでしょう。あるいはオオカミのように頭をもたげて向かい合うと、そこに衝突の感覚が生まれるかもしれません。

もし誰かに動きを制限されて殺されそうになっているならば、あなたに残忍さが襲いかかります。

人が武器を持つと、残忍になり、自分から切りつけていく、という行動を取ります。

大事なことは、何もしないということです。もし落ち着いた状態で、平常心を保っていたならば、あなたに向けられた武器は、もはや武器とは言えないものになります。

ですから、今は、いろいろなトレーニングをしていくことにしましょう。最終的な姿勢にならないように努力してください。たとえば、こうやって歩いているとします。そして、立ち止まらなければならなくなった。私は腕をこのようにします。体は止まります。この動きは、体を緊張させることで止まっているのです。必要なことは、これらの仕組みを知り、それを利用することです。緊張を伴って止まっているのです。必要なときにはそのようにします。このことを利用しなければなりません。けれども、この最終的な状態を解放すれば、体は再び自由に動かせるようになるのです。

次の課題は、走っている場合です。ウサギを想像しましょう。呼吸もしっかりとします。暑くなりすぎないように、熱を発散します。

このような状態で呼吸しながらしばらく走ったとします。体も温まりますね。それで、そこから止まるトレーニングを考えます。方向転換のために、片方の腕をこのように、そしてもう片方をこのようにひねります。腕の力を使いますね。分かりますか。すると、その緊張がどのように体に作用しているかを感じることができるでしょう。そうしないと、分からないですから。そしてこの最終的な姿勢を感じて、一度体を止めて、次の動きに入ります。止まって、反対に向きを変えます。もしちょっとでも腕を使って試してみたら、この緊張を感じることができるでしょう。手首の部分ですね、分かりますか。それから肘、肩、そして上半身というふうにすると、まずは体を引っ張ることになります。つまり、ある緊張を体験することによって、どのようにそれを正しく利用すればよいのかを感じることができるのです。さらに、最終的な姿勢を作るような緊張を感じた場合は、いかに素早くその状態から抜け出すかを考える必要があります。なぜかというと、体全体が緊張すると、もとの状態に戻る必要がなくなってしまいます。しばらく歩いていて、向きを変えたり止まったりなどできますね。それは、次の動きを始めているからです。いろいろな方向を感じるのです。肝心なことは、急がないことです。戻ってきて、座りましょう。見えますか。すると体は、いち、に、というふうに回転します。元に戻りました。この動きをしている人を攻撃するのは難しいです。もし体がねじれている人が相手だったら、攻撃し放題になります。動きを使って向きを変えている人に対しては、そう簡単には攻撃できません。

原理としては、今のこのような動きは、そういった考えから生まれているのです。

けれども、この動きができていないということは、完全に体が緊張しているということです。つまり、一番重要な点が抜けてしまっているのです。

そうなった場合、何が起こるでしょうか。体の個別の部分しか使っていませんね。ここで必要なのは、体全体を働かせることです。

では、ウォーミングアップをしましょう。またあとで続きをお話します。



提供:システマ東京 日本語訳:福田知代(セラピオン

Tag:マスターの言葉 

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Author:TKHDKTGW
北川貴英:システマ東京主宰。株式会社アトス代表取締役。08年モスクワにて創始者ミカエル・リャブコより公式システマインストラクターとして認可。16年コンディショニングに特化した「INSTRUCTOR OF APPLIED SYSTEMA」に認可。首都圏を中心に各地で年間400コマ以上を担当。システマ関連書籍を多数執筆。教育機関、医療系シンポジウムなどでの講演、「Tarzan」「横浜Walker」「荻上チキのSession-22(TBSラジオ)」など各種媒体を通じてシステマを幅広く紹介。今なお毎年欠かさず海外研修に赴きスキル向上に努める。ヤングマガジン連載「アンダーニンジャ(花沢健吾著)」制作協力。執筆、講演依頼など随時受付中です。
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7月20、21日 大阪 ダニール・リャブコ
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