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ブリージング・セミナー1日目

さきほどトロントで実施されているブリージング・セミナーの1日目が終了。メモがてら内容をざっと書いて行きます。自分のあたまを整理する目的も含まれていますので、いくぶん読みにくい文章をなってしまうことをご容赦ください。

今回のセミナーは午後12時から6時までノンストップでぶっ通し、というちょっとスゴいスケジュール。今回は先週末と今週末に同じ内容で2回、同じセミナーが開催されるのですが、パート1の参加者によると「今回は情報量がスゴい。ICレコーダーを用意しとけ」とのこと。その言葉通り、いつになく解説が多いセミナーでした。ビザ発給の関連で参加出来なくなってしまったロシアのマスター、ヴァレンティン・タラノフはなんとSkypeで登場。Skype越しに質問に答え、ドリルの指示を出していました。テクノロジーですねー。

さて内容はと言うと、呼吸が免疫系、循環系、神経系、精神面など、人間にとって重要なあらゆるシステムに深く関連している、という医学的な話を踏まえつつ、システマ的な呼吸のエクササイズを中心に行いました。

今回、特徴的なのは「普通に呼吸→限界まで息を止める→バーストブリージングで呼吸を快復」という工程のエクササイズをたくさん行ったこと。歩きながらや、さまざまな姿勢、状況でこれを行います。
まずは歩きながら。さまざまな速度で歩いたり、走ったりしながら、自分の身体を“分析”します。動きにともなってどんな緊張が生まれるのか、丁寧に観察して行くのです。これを「4つの呼吸の止め方(後述)」で行い、それぞれ違いも確かめます。息の止め方によっても、現れてくる緊張が異なります。それらを全て見つけ、解していくのですね。そのようにして呼吸のあらゆる側面を使って、徹底的に緊張を洗い出し、除去して行くのが今回のテーマのようです。

歩きながら軽く呼吸をしてリラックスし、4種類の息の止め方のいずれかで息を止め、限界までそれを続け、限界に達したら小刻みな呼吸とジョグで呼吸を整えます。

ヴァレンティンはこれの静的なバージョンを指導。
プッシュアップの姿勢で呼吸を整え、息を止める。そのまま限界までガマンし、限界に達したら、小刻みな呼吸をしながら可能な限りゆっくりと、下がる。上がるときも同様に。同様にして横伏位、うつぶせ、あおむけ、スクワット、シットアップ、レッグレイズといった定番のエクササイズから、開脚して身体を前に倒したりなどなど、さまざまなストレッチ的な姿勢で行ったりします。姿勢によっても生まれる緊張がことなります。それらもできるだけたくさんあぶり出して、呼吸によって解除して行くのです。このあたりはさながらヨガのエクササイズのようで面白かったです。

続いては三人組で。これもヴァレンティンがリード。
一人の両腕を残り二人が同じ方向に捻った状態で、同様のことを行います。
腕を捻られたまま立った状態で息を止め、限界に達したらゆっくりとしゃがみ、呼吸を整え、再び息を止め、限界に達したらゆっくりと立ち上がる、というもの。背中をできるだけ地面と垂直に保ちます。

続いては、こうしてゆるめた身体をいかにして格闘技に応用するか、というもの。
まず二人が向かい合って、一人が適当に手を動かします。そしてもう一人はそれをマネします。
この時、相手の動きを目で見て動きを真似るのではなく、身体で相手の緊張を感じ、なるべくなんにも考えないで動きを追うのがポイントです。だからあまり細かいところまで気にしなくてもかまいません。

これを同様にステップで行います。相手との距離を一定に保ちながら、相手のステップにともなう緊張を感じ、ぴったりとついていきます。常に呼吸を忘れず、自分の体の緊張を解し続けます。

次にこれを少し発展させます。ステップをリードする側は、時おり不意に相手に接近します。リードされる側はそれも感じ、同様に距離を保ちます。


次はちょっと目先を変えて、相手に正面から両手で突き飛ばされるドリル。相手に押されて後ろに下がるときも、全身の力をぬいて、姿勢をくずさずまっすぐ後ずさりするように。今回の対人ドリルは、組んだ人による感触の違い、それによって生まれる緊張の違いなどを体験するために、ひんぱんにパートナーを変えて行います。

次はもうちょっと繊細に。
突き飛ばされる直前、ついつい身構えて緊張が生まれてしまいます。それを感じるため、突き飛ばす側はいったん相手に軽く触れ、その後にそのまま突き飛ばします。この時も身体にいっさい緊張がうまれないように。足が固まっていたりすると、仰け反ったりしてしまいます。

次は前段の相手との距離を保つワークと組み合わさります。手を伸ばして触れてくる相手に対して、距離を保ちます。これも相手の緊張を見るのではなく、感じることで行います。相手との距離によっても「身体の快適さ」が異なります。身体が常に快適でいられる距離を保つのです。

次はお互いに押し合います。呼吸を忘れないように。身体が緊張しないように。

続いてはこれを集団で。
これにさらにセミナー序盤~中盤にかけておこなったエクササイズが組み合わさります。
息を止めて部屋の中央に集まり、お互いに押し合って、息が限界に達したら小刻みに呼吸をしながら部屋をジョグでまわり、呼吸を整え緊張をとります。で、呼吸が快復したらまた中央に行って押し合います。これをつかみ合いでも行いました。

だいたい、こんな流れで終了です。

第一部に出た人によると、2日目は徒手格闘への応用、3日目はナイフなどちょっと特殊な状況への応用を扱うとのこと。今からとても楽しみです。

その他、ヴラディミアとヴァレンティンが言っていた言葉を色々と列記します。ついでなのでセミナー前に参加したヴラディミアのクラスの言葉も加えておきます。セミナー内容と関連するトレーニングがたいはんだったので。

「身体は吸う時に緊張し、吐く時にリラックスするようにできている。これを使って身体の緊張をとる」

「口呼吸は緊張、鼻呼吸はリラックスを司る。そのバランスをとるため、鼻で吸って口で吐く」
→これに関連して、試しに口で息を吸って、その時の自分の緊張や気分を観察する実験を行いました。

「息を止めるやり方は4種類ある。それは『吐ききって止める、吸いきって止める、適度に吐いて止める、適度に吸って止める』」。

Analyzeする。自分の緊張や血圧など、全てを」(“Analyze”は今回、特に口酸っぱくヴラディミアが口にしていた言葉です)

「敵に対した時にはつい、相手の身体の大きさや攻撃の仕方など、相手について分析したくなってしまう。だがそれは徒に相手への恐怖心を高め『強そうでイヤだな』、と思ってしまうのがオチだ。だからそのような不毛なことはせず、相手ではなく常に自分の身体を分析するのだ(かといって自分の内面世界に引きこもるのも良くない。外界の観察とのバランスも大事)」

「頭は身体からの情報を受け取るものであって、身体を支配するものではない。意識によって身体を動かそうとすること、それ自体が緊張を生む」

目の使い方について
「視野は左右におよそ180度、上下はおよそ90度くらいの範囲をカバーする。それら全体をなんとなく眺める。そうすると、パッと生まれた相手の緊張に気づきやすくなる。(例えば、動きとは直接関連なさそうな部分が、なんらかの動きを支えるために緊張したりする。例えば手を動かすために、足を踏ん張ってしまう場合などがそうだ。相手をじっと見てしまうと、そういった緊張に気づくことができない)」

などなど。ただ、今回はトークがかなり多かったので、英語の聞き取りがそれほど得意でない北川には聞き間違いや聞き漏らしが多々あるはずのですので、日本で練習に励む皆さんは日本からのもう一人での参加者で英語の堪能なIさんにもじっくりとお話を聞くと良いでしょう。内容がずいぶん補完されるのではないかと思います。

Tag:海外セミナーレポート  Trackback:0 comment:0 

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Author:TKHDKTGW
北川貴英:システマ東京主宰。株式会社アトス代表取締役。08年モスクワにて創始者ミカエル・リャブコより公式システマインストラクターとして認可。16年コンディショニングに特化した「INSTRUCTOR OF APPLIED SYSTEMA」に認可。首都圏を中心に各地で年間400コマ以上を担当。システマ関連書籍を多数執筆。教育機関、医療系シンポジウムなどでの講演、「Tarzan」「横浜Walker」「荻上チキのSession-22(TBSラジオ)」など各種媒体を通じてシステマを幅広く紹介。今なお毎年欠かさず海外研修に赴きスキル向上に努める。ヤングマガジン連載「アンダーニンジャ(花沢健吾著)」制作協力。執筆、講演依頼など随時受付中です。
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