「システマをやれば男になれる」by アレックス・コスティック
これは確かシステマ神戸のインストラクター、カズさんに聞いた言葉です。
日本で初めて行なわれたシステマ・セミナーの際、来日したシニア・インストラクターのアレックス・コスティックがこんな言葉を残したそうです。
「今の世の中、2種類の男しかいない。それは、『奴隷』か『消費者』だ。だがシステマをやれば『男』になれる」
それを聞いた私の家内は即座に決意しました。
「わたし、『男』になる!!」
今も2人でその目標に向けて精進している最中です。
日本で初めて行なわれたシステマ・セミナーの際、来日したシニア・インストラクターのアレックス・コスティックがこんな言葉を残したそうです。
「今の世の中、2種類の男しかいない。それは、『奴隷』か『消費者』だ。だがシステマをやれば『男』になれる」
それを聞いた私の家内は即座に決意しました。
「わたし、『男』になる!!」
今も2人でその目標に向けて精進している最中です。
モスクワのビクターはなぜ3年であんなに上手になったのか?
モスクワキャンプ以降、何度もこのブログに登場しているモスクワのインストラクター、ビクター(フルネームを聞きそびれました。誰か知ってますか?)。
彼のシステマ歴はたったの3年。そうとは到底思えないような高い技術の持ち主で、モスクワにあるミカエルのシステマ・スクールでインストラクターとしても信任されている人物です。彼はどのようにして上達したのか。彼から聞いたストーリーは、システマを学ぶ人々への示唆に溢れているように思いましたので、ここに書いておきます。
さてそんなビクター、システマ歴こそ3年ですが、武道歴は25年。テコンドーではロシアのナショナルチームに入るほどの達人にしてコマンドサンボも習得。しかも医学博士にして経営学も修めているという、超ジーニアスです。「素質が違うじゃん」と思われる向きとあるかも知れないのですが、ちょっと事情が違います。
こんな文武両道まっしぐらのビクターでさえ、システマを習い始めた当初は「まったくワケが分からなかった」というのです。で、あまりに思い悩んだビクターは、ミカエルを車で送る時に尋ねました。
「私はシステマがまったくわからないのです」と。
そしたらミカエルはこう答えました。
「君は今、車の運転をしながら周囲の車や歩行者に気をつけて、信号もチェックして、私と会話をして、必要があれば、携帯電話で話したりしてるよね」
「はい」
「それはとても高度な作業だ。でも君はそれをいともカンタンにやっている。君は教習所も含めて、何年間車の運転をした? その全てが、システマなんだよ」
これでビクターは「システマとは何か?」を察したようです。
この時のことを振り返って、ビクターは言います。
「ジムでの練習だけが、システマではない。生活のあらゆるところに、システマはあるんだ」と。
このやり取りに関して、僕なりに色々と学んだことがありますし、解釈を書くこともできるのですが、ここではあえてそれを避けることとします。蛇足ですからね。
ただちょっとだけ個人的な見解としては、「やはり“システマ=自分を知る作業”」だったのだな、ということ。システマが自分の外にあるなら、いかにビクターでも長足の進歩を遂げることはできなかったでしょう。自分自身の中にあるからこそ、それが可能なのです。
付け足しておくと、ビクターのように短期間で上達してしまった生徒は、モスクワには何人もいます。ミカエルの指導力というのはやはり凄まじいとしか言いようがありません
そんなビクターと私。レスリングでビクターと組んだ時のこと、ビクターは頬杖をついて寝そべった状態のまま、僕の両手両足を完全に極めてしまって、投網にかかった魚のように、全く身動をとれなくさせられてしまいました。なにをどうされたんだろう??
彼のシステマ歴はたったの3年。そうとは到底思えないような高い技術の持ち主で、モスクワにあるミカエルのシステマ・スクールでインストラクターとしても信任されている人物です。彼はどのようにして上達したのか。彼から聞いたストーリーは、システマを学ぶ人々への示唆に溢れているように思いましたので、ここに書いておきます。
さてそんなビクター、システマ歴こそ3年ですが、武道歴は25年。テコンドーではロシアのナショナルチームに入るほどの達人にしてコマンドサンボも習得。しかも医学博士にして経営学も修めているという、超ジーニアスです。「素質が違うじゃん」と思われる向きとあるかも知れないのですが、ちょっと事情が違います。
こんな文武両道まっしぐらのビクターでさえ、システマを習い始めた当初は「まったくワケが分からなかった」というのです。で、あまりに思い悩んだビクターは、ミカエルを車で送る時に尋ねました。
「私はシステマがまったくわからないのです」と。
そしたらミカエルはこう答えました。
「君は今、車の運転をしながら周囲の車や歩行者に気をつけて、信号もチェックして、私と会話をして、必要があれば、携帯電話で話したりしてるよね」
「はい」
「それはとても高度な作業だ。でも君はそれをいともカンタンにやっている。君は教習所も含めて、何年間車の運転をした? その全てが、システマなんだよ」
これでビクターは「システマとは何か?」を察したようです。
この時のことを振り返って、ビクターは言います。
「ジムでの練習だけが、システマではない。生活のあらゆるところに、システマはあるんだ」と。
このやり取りに関して、僕なりに色々と学んだことがありますし、解釈を書くこともできるのですが、ここではあえてそれを避けることとします。蛇足ですからね。
ただちょっとだけ個人的な見解としては、「やはり“システマ=自分を知る作業”」だったのだな、ということ。システマが自分の外にあるなら、いかにビクターでも長足の進歩を遂げることはできなかったでしょう。自分自身の中にあるからこそ、それが可能なのです。
付け足しておくと、ビクターのように短期間で上達してしまった生徒は、モスクワには何人もいます。ミカエルの指導力というのはやはり凄まじいとしか言いようがありません

ヴラディミアがパワーアップする時
「巡礼から帰って来た直後のヴラディミアはヤバい。何よりもClamで、とんでもなく強い」
これは日本に06年に来たシニアインストラクター、スコット・コナーが語っていたことです。ヴラディミアはとある正教の聖地に定期的に巡礼するそうなのですが、その旅でヴラディミアは大きくパワーアップして帰って来るのだそうです。
Calmになると強さが増す、というのはとってもシステマらしくて良いな、と、僕は思いました。「男として生まれたからには、1度は必ず行った方が良い」と言われるほどの土地なので、僕もいずれ行ってみたいと思っています。
ただその「とんでもない強さ」はトロントに帰ってしばらくすると、街の空気に汚されて、なくなってしまうのだとか。残るのはいつも通りの、やっぱりものすごく強いヴラディミアなのだそうです。
ミカエルのジムに飾ってあったロシア正教の戦士達の絵。旗印としてハリストス(キリスト)が描かれています。

これは日本に06年に来たシニアインストラクター、スコット・コナーが語っていたことです。ヴラディミアはとある正教の聖地に定期的に巡礼するそうなのですが、その旅でヴラディミアは大きくパワーアップして帰って来るのだそうです。
Calmになると強さが増す、というのはとってもシステマらしくて良いな、と、僕は思いました。「男として生まれたからには、1度は必ず行った方が良い」と言われるほどの土地なので、僕もいずれ行ってみたいと思っています。
ただその「とんでもない強さ」はトロントに帰ってしばらくすると、街の空気に汚されて、なくなってしまうのだとか。残るのはいつも通りの、やっぱりものすごく強いヴラディミアなのだそうです。
ミカエルのジムに飾ってあったロシア正教の戦士達の絵。旗印としてハリストス(キリスト)が描かれています。

マッチョで力任せなシステマ練習生について
始めてトロントに行った時のこと。トロントのジムなのでとうぜん、相手は大柄な人ばかり。筋力も段違いで、今よりずっと力の入っていた僕は、何度も大けがをしそうになりながら、練習に参加していました。
自分のカラダの貧弱さをつくづく痛感した僕は、プライベートレッスンで「なんでも質問してくれ」と言ってくれたエマニュエル(Emmanuel Manolakakis)に、こんな質問をしました。彼はトロントの郊外にFight Clubというシステマジムを開いています。
「システマを初めて日が浅い人など、とても力任せな人がいます。どのようにしたら、彼らに力を抜いてもらえるのでしょう?」
そしたらエマニュエルはこう答えました。
「システマで大切なのは“生き延びること”だ。みんな自分にあった生き延び方を見つけなくてはいけない。力を抜く、というのは生き延びるための手段の一つでしかないんだ。確かに私のジムにもとても力任せな生徒がいるが、それが彼なりの生き延び方だ。だから否定してはいけない。それよりも自分が何を好きで、何を嫌いで、何ができて、何ができないか、を知ることを通して“自分を知る”ことが、大切なんだ」
「力を抜く」ことは良いことだ、と一面的な思考でこり固まっていた僕の固定観念は、この言葉によって壊されました。
その一方でミカエルは「どんな時でも緊張するのは良くない」と言っています。でもたぶん、エマニュエルの意見にも賛成すると思うのです。
矛盾しているようですが、その矛盾の狭間を行ったり来たりすることで、少しずつ“自分を知る”ことができるのかも知れません。
エマニュエルはこんな人です。ありえないくらい柔らかな物腰でとても話しやすい人です。
自分のカラダの貧弱さをつくづく痛感した僕は、プライベートレッスンで「なんでも質問してくれ」と言ってくれたエマニュエル(Emmanuel Manolakakis)に、こんな質問をしました。彼はトロントの郊外にFight Clubというシステマジムを開いています。
「システマを初めて日が浅い人など、とても力任せな人がいます。どのようにしたら、彼らに力を抜いてもらえるのでしょう?」
そしたらエマニュエルはこう答えました。
「システマで大切なのは“生き延びること”だ。みんな自分にあった生き延び方を見つけなくてはいけない。力を抜く、というのは生き延びるための手段の一つでしかないんだ。確かに私のジムにもとても力任せな生徒がいるが、それが彼なりの生き延び方だ。だから否定してはいけない。それよりも自分が何を好きで、何を嫌いで、何ができて、何ができないか、を知ることを通して“自分を知る”ことが、大切なんだ」
「力を抜く」ことは良いことだ、と一面的な思考でこり固まっていた僕の固定観念は、この言葉によって壊されました。
その一方でミカエルは「どんな時でも緊張するのは良くない」と言っています。でもたぶん、エマニュエルの意見にも賛成すると思うのです。
矛盾しているようですが、その矛盾の狭間を行ったり来たりすることで、少しずつ“自分を知る”ことができるのかも知れません。
エマニュエルはこんな人です。ありえないくらい柔らかな物腰でとても話しやすい人です。
苦手を克服する近道
来日セミナーの折りには、とても柔らかで洗練された技術とともに、人間ワザとは思えないプッシュ・アップの数々を披露してくれたシニア・インストラクター、マーティン・ウィラー。
彼は「どうしたらそんなプッシュ・アップができるようになるのですか?」
という質問に対して、
「自分は最初からできた」
しんどいトレーニングにひいひい言っている参加者に対して、
「しんどいのがイヤなら、家でテレビでも観ていなさい」
「寝技の時に、自分よりじっと重い相手に上に乗られた時、どうしたら脱出できますか?」という質問に対しては、「もっと練習しなさい」
などなど、数々のとってもクールなお言葉を下さいました。
そんな中で「プッシュアップやスクワットで、どうしてもキツく感じてしまう角度や姿勢があります。どうしたらそれを克服できますか?」と質問をしましたら、たったの4ワードで簡潔に答えてくれました。
「more slowly ,more breathing(もっとゆっくり、もっと呼吸を)」
以後、その言葉は僕のトレーニングをより質の高いものへと大きく変えてくれました。今でも最も大切な言葉の一つとして、しばしば思い出しては、自分のトレーニングを見つめ直すのに役立てています。
そんなMartin Wheelerの動画はこちら。何度見ても、カッコ良いです。
彼は「どうしたらそんなプッシュ・アップができるようになるのですか?」
という質問に対して、
「自分は最初からできた」
しんどいトレーニングにひいひい言っている参加者に対して、
「しんどいのがイヤなら、家でテレビでも観ていなさい」
「寝技の時に、自分よりじっと重い相手に上に乗られた時、どうしたら脱出できますか?」という質問に対しては、「もっと練習しなさい」
などなど、数々のとってもクールなお言葉を下さいました。
そんな中で「プッシュアップやスクワットで、どうしてもキツく感じてしまう角度や姿勢があります。どうしたらそれを克服できますか?」と質問をしましたら、たったの4ワードで簡潔に答えてくれました。
「more slowly ,more breathing(もっとゆっくり、もっと呼吸を)」
以後、その言葉は僕のトレーニングをより質の高いものへと大きく変えてくれました。今でも最も大切な言葉の一つとして、しばしば思い出しては、自分のトレーニングを見つめ直すのに役立てています。
そんなMartin Wheelerの動画はこちら。何度見ても、カッコ良いです。