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フルイメーションシステマキャンプ無事終了

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トロントで開催されたFull Immersion Systema Camp が無事に終了しました。
日本からは総勢7名が参加。世界の47もの国と地域からの参加があったそうです。

コンスタンチン・コマロフがやむを得ない事情でビザが発給されないというトラブルもありましたが、ヴァレンティンとヴラディミアにたっぷりと指導を受けました。今後のおみやげクラスなどで、その内容がシェアされることと思います。また今回のキャンプではシステマ東京の常連さんである池岡宏さんがヴラディミアに新インストラクターとして認可されました。審査でのデモは「彼はこの2年間出長足の進歩を遂げた!」とヴラディミアが大絶賛するほど。今後のさらなる発展が楽しみなところです。現在予定されているおみやげクラスは以下の通り。とはいえ普段のクラスもかなりおみやげ色が濃い内容になると思います。あとどこかの森で森林ワークの復習もしたいなーと考えています。

〈お土産クラス拡大版〉
第1部 8月31日(日)文京総合体育館 武道場(板) 13時〜15時
7月末にアウグスブルグで行なわれるヴァレンティン・タラノフセミナーのお土産クラス。
担当:渡辺文
第2部 8月31日(日)文京総合体育館 武道場(板) 15時〜17時
7月中旬のモスクワと8月のトロントキャンプのお土産クラス。
担当:北川貴英

参加費一般:1クラス2,000円、2クラス3,000円
システマ東京会員特典:1クラス、2クラスともに2000円

〈おみやげクラスby池岡さん&地曵さん〉
9月20日(土)15時 45分〜17時45分 文京スポーツセンター 剣道場

Tag:海外セミナーレポート 

モスクワシステマセミナー2012報告

ほんと殴り書き程度のレポートで申し訳ないのですが、とりあえずアップします。

今回のモスクワセミナーのテーマは予告通り「Boyond the physical」。
同名のシステマDVD同様、他者に触れることなく崩す技術が中心…、と思いきや、身体の使い方を根本的に作り替えるような、かなり画期的な内容でした。

セミナーはミカエルのお話でスタート。
リラックスの大切さから、グループのあり方についてまで多岐に及びます。
「セクトを作ると、そこの参加者が学ぶシステマを制限してしまう」などなど、リードする人にとっても、考えさせられる内容です。

特に重要だったのは、初日の午前クラス(午前と言っても昼過ぎまでやってるのですが)でミカエルがリードしてくれた時のエクササイズ。これは今回のセミナー全体のベースになるものです。そのエクササイズとは、寝た状態で身体の上を横切るように手を伸ばし、その動きに乗って全身が寝返りをうつ、というもの。これを足でやったり、首でやったり、ねじりの動きを加えたりなど、さまざまなバリエーションで行います。

P1040696.jpgこんな感じのエクササイズ


基本的に午前はミカエルが毎日エクササイズを発展させていき、午後はダニエルとミカエルがその日にやったエクササイズをマーシャルアーツに応用しているという流れでした。

P1050347.jpgさらに貫禄が出てきたダニエル。

最初は寝た状態で行っていたエクササイズも、2日目、3日目と進んでいくごとに立った状態で行うものや、武器の重さを利用したりなど、さまざまな種類が出てきます。ですがその全てに通底しているのは、「末端の動きに乗る」ということ。まず末端から動き、その動きが徐々に全身に伝わっていくのを確かめながら行うのです。
トロントでヴァレンティンがパンチの指導をする際「拳から動く」ことを強調していましたが、それを大幅に深め、広げた内容でした。

末端から動くメリット。それは全身の連動性がグッと増すことです。全身が末端に連動していけば、手足の動きに全身の動きや重さが乗るようになるため、威力や正確さがグッとあがるのです。スティックや剣、ナイフなどでも同様に行います。
ミカエルが言うには「武器が正しい動きを教えてくれる」とのこと。
または、「武器を手の延長にするエクササイズ」なのだとか。
ミカエルの指示によって色々と身体を動かしていくと、次から次へと新しい感覚が得られて、身体の可能性がどんどん拓かれていくような感じがします。

P1050180.jpg剣が動きを教えてくれるのです。

「Boyond the physical」的なテクニックは主に午後に練習します。基本は相手の精神に働きかけるということ。拳や動きの持つ威圧感、存在感がどのような心理的影響を及ぼすか、そしてそれが身体にどのような緊張や姿勢の歪みを引き起こすのかを観察し、それを利用してコントロールにつなげていくのです。
相手がパンチをして来たり,つかんで来たりなど、徐々にシチュエーションが変化することで理解を深めていくのです。
「それまでそこにいると思っていた人間が不意に消える。そう感じさせれば相手はくずれる」というのが、大まかな原理です。その為にあえて相手に緊張を見せ、もしくは感じさせ、それを不意に消すといったこともやったりしました。

また、相手の動きを妨げることなく受け入れ、なおかつコンティニューしていくのも大事。モスクワのインストラクター達はこれがとっても厳密で、ちょっとでも余計な圧力を与えると敏感に反応して、びくともしません。
でも少しでもそれが改善されると、あっけないくらいに崩れます。
相手を矯正するのではなく、良い動きを引き出す指導。本部インストラクターはこれがとてもうまいのです。それを改めて実感したのが、ある日本人参加者が本部インストラクターじっくりと受けをとってもらっていた時のこと。どんな指導を受けたのか教えてもらおうと思い、本部インストラクターと別れたあとにその日本人参加者と組んだのですが、まるで別人のように腕前が上がっていたのです。

こうした何げないところにもミカエルの教えが潜んでいるのが、モスクワの面白いところですね。

P1050180.jpg相変わらずの技が冴えまくりのミカエル。

P1050364.jpgもちろんパンチもアンコンタクトワークへの布石です。

とまあものすごくざっくりなレポートで申し訳ないのですが、どうも最近のミカエルの流行は、「末端からの動き」のようです。そのエクササイズに興味を持った方はこのセミナー参加者に訊いてみると良いでしょう。今回は日本から8人も参加しましたので、身の回りに誰か訊ける人がいると思います。そうでない方も10月や11月のシステマセミナーに参加すれば、モスクワセミナーの参加者も来ているはずですので、ぜひ教えてもらうことをおススメします。そのくらい価値のあるエクササイズなんじゃないかと思うのです。私に直接聞くのも、もちろんOKです。

ところで今回の宿泊施設は、いつもの会場とは違って警察の保養所。同じ時期にはオモイというSWATの人達が訓練かなにかで宿泊してました。
旧ソ連時代は軍隊の施設だったとかで、私たちが泊まったのは将校クラスが使っていた部屋。おそらくその施設に足を踏み入れた日本人は私たちがはじめて。そんな意味でもかなり貴重な経験になりました。20年前ならもう全然考えられないことですよね。色々とありますがいちシステマ愛好家としては、日露関係がずっと平和的であることを祈ってます。日本人とロシア人って、けっこう相性が良いと思うんですけどね。

IMG_4949.jpgこれが寝室。同じくらいの広さのソファーベッド×2付きダイニングがもう一部屋あります。住環境もとても快適でした。

最後になりましたが、昨年モスクワでIiTになった田藤健作さんがインストラクターに認定されました。おめでとうございます。

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SYSTEMA FULL RANGE CAMP レポート

8月13日〜19日までトロントにて行われた「FULL RANGE CAMP」。熊本の元島さん、システマ東京の池岡さんとともに参加してきました。

ヴラディミア・ヴァシリエフ、コンスタンチン・コマロフ、ヴァレンティン・タラノフといった3人ものシステママスタート、山の中のキャンプ場で6泊7日にわたって過ごすという、非常に濃厚なイベントでした。

1日のトレーニングはモーニング・エクササイズ、午前トレーニング、午後トレーニング、ナイトトレーニングの4種類。

中でも意外に侮れなかったのが、モーニングエクササイズです。
担当したのはロシア代表クラスのトップアスリートのトレーナーも務めているという、ヴァレンティン・タラノフ。ヴァレンティン式ブリージングエクササイズはかなりの効果です。朝のこわばった身体がたちどころにほぐれ、午前のトレーニングが始まった時点ですでに十分、身体が動く状態になるほど。しかも午後以降のトレーニングはさらに身体がほぐれ、「あれ、自分の身体ってこんなに動いたっけ?」と驚いてしまうくらい、なめらかに動けるようになるのです。

579946_352824304798006_1352098586_n.jpg向かって左がヴァレンティン。右はコンスタンチンです。

このエクササイズは見た目こそ普通のストレッチですが、テンポよく次のエクササイズへと切り替わっていきます。正味30分くらいで30種くらいのエクササイズをやったのではないでしょうか。ストレッチというと一つ一つの動きをじっくりやるイメージがあるのですが、ヴァレンティンの場合は全身の関節をひと通り流すようにゆるめていくのです。この時、必ず呼吸と動作を同調させること。身体をゆるめたり上半身が屈むような動作をする時には息を吐き、その反対に上半身が反ったりする時に吸うようにします。また、勢いをつけて伸ばすのもいけません。筋肉が反射的に収縮し、かえって緊張をましてしまうのです。姿勢についても細かな支持はなく、大まかに、勢いをつけず、テンポよく、しっかり呼吸を意識しながら、全身を伸ばしていくのです。

このエクササイズは帰国後にクラスでもちょくちょくやっているのですが、やはり評判が良いです。また全身の筋肉をくまなく動かすので、ポンプ作用がうまいこと働いてむくみが取れて身体がスッキリするという効果もあるみたい。ヴァレンティン、ここ何年かで随分すっきりしたなあと思ってたのですが、もしかしたらこのエクササイズが効いてるのかも知れません。

午前トレーニングや午後トレーニングは、一日ごとに決められたテーマに沿った内容で行われます。
テーマはリラクゼーション、ストライク、グラップエスケイプ、ナイフ&スティックワーク、マスアタック等各種特殊な技術といった流れ。

今回のキャンプで特に特徴的だったのが、クラス分けです。
初心者クラス、経験者クラス、インストラクタークラスの3クラスにわかれて、それぞれ担当するマスターの指導を受けるのです。ヴラディミアは主に初心者クラスを担当。経験者クラスをコンスタンチンが担当し、私が参加したインストラクタークラスはヴァレンティンです。

ヴァレンティンの指導を受けるのは約4年ぶり。マーシャルアーツに関しては相変わらずシンプルにして強力な動きと指導です。小技に走らず、本質をダイレクトにつく感じ。デモで見せたパンチは、かなり手加減しているのが明らかなのに、人間を叩いているとは思えないくらいの音が響く壮絶なもの。

そんなヴァレンティンは「末端から動く」ことを重視した、とても分かりやすく効果的なドリルでパンチの打ち方を教えてくれます。その打ち方は効果てきめんで、私もまた自分でも戸惑うくらい拳が走るようになりました。また、外部からの力のいなし方やグラップエスケイプで相手に首を取られない方法、接近戦での対処、力任せにナイフを奪ってくる相手との膠着状態の対処法などなど、基本的な部分から実戦的なテクニックまで丁寧かつ独特のアプローチで指導してくれます。

そんな形でインストラクタークラスは進むのですが、山場はほぼ毎日行われた「テスト」です。ライセンスの更新を希望しているインストラクターはみな、ヴァレンティン以下、各国のインストラクターが見守る中でデモンストレーションを披露し、動きをチェックしてもらうのです。

551138_352824591464644_1481369867_n.jpg熱心に見守るヴァレンティン

打撃への対処、グラップへの対処、ナイフへの対処をそれぞれチェックしてもらったのですが、相手は別の国から来たインストラクター。普段の練習相手とは随分と勝手が違います。ヴァレンティン曰く、それが狙いだったのだとか。大勢が見守る中で、なおかつ相手も緊張しているという精神的な負荷の高めな状況でこそ、本当にその人がどの程度動けるのかを見極められるのだそう。

私と熊本の新インストラクターの元島さんは3つのテストをクリアし、なんとか来年まで1年間有効のライセンスのゲットに成功しました。それにしても緊張しましたが(苦笑) 最後の日には新インストラクター候補と新IiTの認定試験も実施。何名か保留・追試になりつつも無事にテストを終えていました。

ここで非常に勉強になったのは、試験官としてのヴァレンティンのあり方。
あまりに緊張してしまったインストラクターのメタメタなデモでも「ハラショー」を連発。ただ盛り上げるために言っているのかと思いきや、隣のヴァレリーさんに「今のはどこそこが良かった」と、具体的に良かったところを伝えているのです。ヴァレンティンが繰り返していたのが「自分自身を疑うな」「自分の悪いところを数え上げるな」という言葉。自分の悪いところを数え、自分を疑ってしまうと、最も肝心な「自信」が損なわれてしまいます。この「自信」を持つことと、どのようにすれば「自信」を持てるのか、という事を、ヴァレンティンは非常に重視しています。

ともすれば私たちは、自分の悪いところをカウントし、自分自身を疑うことを、向上のための必要なプロセスと考えてしまうものです。私自身もそう考えていただけに、ヴァレンティンの徹底した「良い所を見つける」姿勢には、かなり目からウロコが落ちる思いでした。実際。ヴァレンティンがそのような視点で試験に臨んでいる事がわかってくると、皆の動きが日を追って良くなってくるのですよね。

他に印象に残ったマスターのエピソードと言えば、何と言ってもガンワークの練習でのコンスタンチンです。
ピストルをベルトにはさんだ人をナイフを持ったアタッカー達が囲み、合図とともにアタッカーの1人が中心の人に襲いかかるというもの。アタッカーの輪の真ん中で待機する人は、合図と同時に目を開いてアタッカーを見つけ、ピストルを抜いて襲ってくる相手に向けなくてはいけません。

このドリルの見本をコンスタンチンが見せようとした時、いまいちルールを理解できなかったアタッカーが、合図を待たずにコンスタンチンに襲いかかってしまったのです。周囲で観てたセミナー参加者は一瞬、はっと息を飲みましたがコンスタンチンは目を閉じたまま気配を察知し、次の瞬間にはピタリと銃口をそそっかしいアタッカーに向けていたのです。ほんの一瞬の出来事でしたが、コンスタンチンが反応したタイミングは完璧。例え目が見えていたとしても、これほど見事な対応はできないでしょう。

普段はヴラディミアやヴァレンティンにいじられっぱなしのコンスタンチンですが、時折こうした超能力者じみた対応を見せることがあります。今回もそれを目の当たりにできたのは、かなり貴重な経験となりました。

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これまで何度もトロントやモスクワで会ってすっかり顔なじみのコンスタンチン。ちょくちょくデモで私を使ってくれます。

こんな流れで練習が進む中、天気の良い日には湖での水中ワーク、夜間ワーク、林でのワークなどがまじります。こういった多様な環境下での様々なテクニックを学べるのもシステマの醍醐味の一つ。本当に自由なんだなあ、と実感できます。

最終日の夜にはキャンプの修了証とライセンスの授与。
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今回、ヴラディミアはメインをヴァレンティンとコンスタンチンに譲り、自身は初心者のフォローにまわっていました。3人の娘さんもキャンプに参加し、ショップや写真撮影などを手伝ってたのですがこれが美女揃い!です。

あとキャンプ中、密かな話題となっていたのがロシアンマッサージ専門店「元島屋」
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モスクワで学んできたばかりのマッサージの練習として施術しているうちに噂が噂を呼び、しまいには行列ができる名店になってしまいました。元島さんの休み時間はずっと無償でマッサージ。その為みるみる腕前がレベルアップし、本場モスクワのシステママッサージで見られるような、ダイナミックな浄化の反応が続々と起こってました。熊本キャンプに参加される方はぜひ体験してみることをお薦めします。

そんなこんなで色々とあったFULL RANGEキャンプ。非常に有意義な1週間となりました。
また本部でもらったチラシによると、来年の8月はトロント本部で「集中トレーニングウィーク」が実施されるとのこと。こちらもぜひ参加したいと思います。





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モスクワ滞在中の元島夫妻によるシステマブログ

目下ハネムーン(!)として、ご夫婦でシステマモスクワ本部に留学中の元島夫妻。

そのブログの現地レポートが必見です。

夫妻は現地でシステママッサージの指導も受けているとのこと。それもあって体と精神のより奥深いところまで学んでいるようです。

動画が盛りだくさんで見所満載なので、システマ愛好家はぜひ見てみてください。

旦那さんの元島道信さん(システマ交遊会in九州代表)のブログ→「システマちっくライフ

奥さんの元島明子さんのブログ→「システマ女子☆akkooのブログ

元島道信さんはこのあと、トロントの「FULL RANGE CAMP」にも参加した後に帰国予定。

そんな二人がたっぷりとシェアしてくれる阿蘇合宿はスゴイことになりそうですね。
西日本のシステマーはぜひご参加を。

システマ交遊会in九州 夏合宿2012
~阿蘇の大自然の中、システマを満喫しよう!~

【日程】:9月8日(土)、9日(日)
【場所】:阿蘇いこいの村
詳細と申込はコチラからどうぞ

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クロージングアズアウェポンセミナー 2日目の模様です

クロージングアズアウェポンセミナー 2日目の模様です。
衣服を使ったチョークが主な内容。その他のバリエーションについても説明がありました。

・ジャケット着脱しながらウォーキング

・ウォーキングしながらジャケットを交換

・密集状態でジャケットの着脱。

・パートナーのジャケットを脱がせる。

・ジャケットを顔に巻いてエクササイズ。火事の時などガスを吸わないためにジャケットを顔にまくこともある。その際にパニックに陥らないための練習でも。

・ジャケットでパンチを避ける。パンチのガツンと受け止めるのではなく受け流す。

・ジャケットを使ったテイクダウンのおさらい。相手が着ているジャケットを使ってテイクダウン。

・ジャケットを使った襟締。順手、逆手、襟を掴みつつ指を気道にねじ込んだりなど。

・元柔道家インストラクターによる柔道式襟締の披露。そのままジャケットに使える。ガードポジションからの襟締と背後からの襟締

・掴んでくる相手に対して、ジャケットを使って対処。

・同じ事をナイフで攻めてくる相手に対して。

・Tシャツでのチョーク。襟を掴んで拳を気道や喉に押し当てたり。シャツをめくりあげてスソを喉に押しあてたり、巻きつけたり。まず寝た相手に対して形の練習。

・これを掴んでくる相手に対して同様に。

・ジャケットを使ったチームワーク。二人で一人を倒す。さり気なく近づいて。前から後ろから。できれば拘束する。

・手袋はサイキに良い。恐怖心が和らぐ。これでパンチをする練習をすると良い。

・犬への対処。横に回って首と腰の肉を掴んで持ち上げると無力化できる。犬は足の骨が細くて弱いから弱点。踏めば簡単に折ることができる。こうした知識を知て心の準備をしておけば無駄にビビらずに落ち着いて対処できる。

・マッサージ。ジャケット引っ掛けて首をぶら下げて揺すったり伸ばしたり左右にストレッチしたり。

今回はジャケットとシャツが主だったが、同様のコンセプトはあらゆる着衣に応用できる。例えばジーパンは数十キロという引っ張り張力に耐えられる丈夫な素材。こんな頼れる武器が身近にあるのに使わない手はない。

などなど。

本当に覚え書きなので何がなんだかという感じかも知れませんが参考になれば何よりです。

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C.A.Wセミナー1日目

クロージング・アズ・ア・ウェポンセミナー1日目

今日は上着とTシャツを使った戦い方。

・使いこなすにはまず着脱が素早くできないといけない、ということで歩きながら、座りながら、寝転びながらジャケットを着たり座ったりする練習。

・ジャケットを狙ったところに蹴り飛ばす練習。

・パートナーと交換しながらジャケットの着脱。

・その後、相手にジャケットを掴まれた状態からジャケットを脱いで脱出。
これを立って、座って、寝転んで。

・立った相手に近づいてジャケットを投げつけたりしてテイクダウン。

・ジャケットを掴んでくる相手を、ジャケットを利用してテイクダウン。

・ジャケットを脱ぎかけの状態での戦闘、

・脱いだジャケットを使ってテイクダウン。

・袖の部分を使って対処。相手の首を打ったり、巻きつけたり。足に巻いて倒したり。

・同じ発想でTシャツも。

・頸動脈の位置の確認→的確に首に着衣を巻くため。

・→Tシャツを掴まれたところから脱出、掴まれたTシャツを使ってテイクダウンなどなど。

・Tシャツがめくられて視界がふさがった状態での戦闘。

・ジャケットの使い方の注意。短く持つとたわみがなくなり鋭い攻撃が可能。

・→ジャケットでのナイフへの対処。

・これまでのテクニックを使ってジャケットでナイフに対処する。スタッブ、スラッシュなどなど。

・ジャケットを腕に巻いてナイフに対処。

・フリーワーク。自由に襲いかかり、対処する。

覚え書きなので何がなんだか分からないかも知れませんが、良かったら参考にしてみてください。

とにかく引っ張ったり伸ばしたりと手荒に使いますので、おみやげクラスに出る方はそれに見合ったジャケットとTシャツが必要です。特にTシャツはもう破いて帰るつもりでいてください。女性はTシャツを2枚重ね着するようお願いします。

明日はまた違った衣服を使ったテクニックの予定。どんなことやるのか楽しみです!

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モスクワ「システマ・センシティブ・セミナー」報告

9月23日~26日の4日にわたってモスクワで行われた「システマ・センシティブ・セミナー」

モスクワセミナーでは参加者にプレゼントされるTシャツの背中にセミナーのテーマがプリントされるのですが、今回は「SENCE & MASTER」。

身体、サイキ、内臓の3つの領域に起こる緊張をより繊細に感じ取ることで、自分自身を高めていくというものです。普段はミカエルの他、コンスタンチンやダニエルなどモスクワのマスターたちが指導を行うのですが、今回は4日間ほぼミカエルがしゃべりっぱなしという、なかなかない展開でした。これは「今回は特にテクニック的なことよりも、ファンダメンタル的なことをきっちりと皆に伝えたかったから」というもの。

詳細は各クラスのおみやげクラスや、参加者に色々と聞いてみると良いのではないかと思います。なんたって今回は日本勢が8人もいましたから。

前半2日間では「回復」をテーマに、呼吸やリラックスの大切さを見直し、それがパンチなどの初歩的なコンバットテクニックにつながって行きましたが、個人的にとても印象深かったのは後半。

「サイキ」「筋肉」「内臓」の3つの領域に存在するという緊張のうち、身体の内部に直接働きかけるリラクゼーション。表面の筋肉だけでなく、骨を包むように存在する奥底の筋肉、内臓一つ一つにも働きかけて、コントロールしていくのです。内臓は普段、引力に引かれて下垂気味になっているから、それをいったん引き上げてから落とすことで、あるべき位置に収まるとのこと。それを臓器一つ一つに対して行うのです。

また、内部の筋肉が緩むと骨に流れ込む血液の循環も活性化し、造血作用が行われている骨髄の新陳代謝が活発になるのだとか。するときれいな血液がたくさん作られるようになり、健康的にもとても良い効果が得られます。もちろんこうして身体の内部までコントロールできるようにしていくことで、技の威力も精度もまた格段に向上していくようです。

それとある意味一番盛り上がったのは、3日目の午後に行われたウィップワーク。
コサックウィップによるマッサージに始まり、ウィップを武器として使う方法の初歩的なところを学びました。要は攻めてくる相手の手をムチではたき落とすのですが、これが痛いのなんの。でも連続して受けているうちにだんだん慣れてくるのですから、面白いものです。

4日目はリラクゼーションをやった後に、ダニエルによる「ネクストレベルのパンチの受け方」。
ただクネクネと力を抜いて受けるだけでなく、姿勢をキープしたまま吸収したり、または打たれる部位だけ張りを持たせてパンチを弾き返したり、受ける瞬間にスクワットをしたりなど、さまざまな受け方を学びます。ちょっと特徴的だったのは、鼠径部を少し曲げて軽くお辞儀をするような姿勢になって、アッパー気味にお腹にパンチを受ける練習。こうすると内臓が重力によっておなか側に寄ることで、体内の圧力が高まったような状態になり、緊張ではなくリラックスしたままパンチを弾き返す感覚をつかむのに良いとのことです。こうしてパンチをしこたま打ち合った後に、パンチを用いて相手をテイクダウンする練習に移ります。

圧巻だったのはセミナーのシメで行われたソードワークです。コサックの伝統的な剣、シャーシュカを手にしたミカエルに、同じくシャーシュカを持って立ち向かうというデモの相手役を務めさせてもらったのですが、ミカエルはきわめてゆっくりとした動きにもかかわらず、手も足もまるで出すことができないのです。あれはとても貴重な体験でした。

シャーシュカの練習法として、ミカエルがたった一つだけ紹介したのが、きわめてゆっくりと素振りをするというドリル。常に全身に気を配り、緊張を見つけ次第全てをリラックスさせていくのです。

こうして4日間のセミナーが終了。

ただ私自身、記憶が色々と飛んでいるので、10月9日に開催予定のおみやげクラスで、他の参加者がどんなリードをしてくれるか楽しみなところです。

〈おみやげクラス拡大版〉
10月9日(日)
第1部:ヒーリング編 17時~19時 
第2部:コンバット編 19時~21時
会場:劇団黒テント稽古場
講師:モスクワセミナー参加者
内容:「健康法編」と「戦闘編」の2部構成で、「センシティブ」をテーマに行われるモスクワセミナーの内容。
参加費:
1部もしくは2部のみ参加 2000円 
2部通し参加 3000円

ところで今回のモスクワセミナーでは、藤盛啓泰さんと岸孝さんがインストラクターに、田藤健作さんがトロントのIiTに相当するインストラクター・アフィリエイトに認定されました。おめでとうございます。



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モスクワセミナー無事終了

4日間にわたって実施された「センシティヴ・セミナー」が無事終了しました。

今回はテクニック的なことはあまりなく、ミカエルによる話がセミナーの大部分を占めるという意外な展開。
各自の体と内面をより深く掘り下げ、自分をコントロールすることが、他者をコントロールするマーシャルアーツの土台となるという考えによってあえてそうしたとのことです。

4日間の流れは帰国後(モスクワでこれ書いてるのです)にアップしますが、個人的には得るものが大でした。後半のコンバット編で紹介された「内臓レベルのリラクゼーション」やコサック式サーベル「シャーシュカ」のデモは圧巻でした。

ところで29日(木)のおみやげクラスのテーマは「コサックウィップ」です。
今回のセミナーで習ったウィップ(ナガイカ)についてのあんなことやこんなことをシェアします。
安全かつ効果的にサイキを鍛えるまたとないアイテム。それがコサックウィップなのだそうです。
当日、多少のミミズ腫れは御容赦ください。

〈おみやげクラス速報版〉
9月29日 19時30分~21時30分
会場:文京区総合スポーツセンター 剣道場
参加費:2000円 

CIMG2067sm.jpg写真ではわかりづらいですが、今回のセミナーでは重量感倍増のレアウィップが登場しました。マジ重いです。

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モスクワセミナー2010 総括

8月に実施された「Summit of Masters2010」と、先日終了したモスクワ合宿。

その両者をざっと総括してみたいと思います。何度かおみやげクラスをさせてもらったお陰で、ずいぶんと自分なりにまとまって来ました。

テーマはいずれも緊張の「源」を解消する、ということです。

例えば前者のメインテーマは「State」を保持すること。
これは例えるなら、自分の「色」を自覚する作業と言えるかも知れません。

まず、リラクゼーションやエクササイズによって、自分を心身ともに静かで一切の余計な活動が静止した状態へ導き、その状態をよく内観することで意識に刻み込みます。

これは言ってみれば自分を「透明」な状態にする作業です。

私たちは外界からのちょっとした刺激から生まれる怒りや恐怖のインクによって、それぞれのカラーに容易に染まってしまうのですね。

続いては様々な状況下でも、「透明」であり続ける作業を行ないます。
透明でありながら、自らその環境の色に染まることなく、溶けこんでいく作業ですね。
これは水に例えればわかりやすいように思います。水は透明であり続けながら、赤い光に照らされれば赤い光を透過して赤く、青い光に照らされれば青く見えます。照らされる光の色に応じて様々な色に変化しつつ、水自体は透明のまま、変色しているわけではありません。

水自体が赤や青に染まってしまうと、周囲の光に溶け込むことができなくなります。
これは内的な乱れに相当し、身体的には緊張として現れます。
内面を透明に保つことで、緊張が起こらない内的状態を保つということですね。

トロントでのワークから私が学んだのはだいたいそういうことです。


一方のモスクワでのテーマは「恐怖の除去」

ここでは内的な状態に対するアプローチがさらにもう一歩進められて行われました。
そのキーワードは「恐怖」です。

トロントの総括で用いた例を総括するなら、なぜ私たちは外的な刺激によって、容易に様々な色のインクで染まってしまうのかということに注目します。

その原因は全て「恐怖」にあると考えます。

その恐怖は「未知」から生まれます。

知らないから、恐怖を感じるのです。その最たるものは「死」です。そして「どのくらい痛いのかわからない」という未知です。

そして恐怖を解消する一番の鍵は「Keep Moving」。

身体も意識も硬直せず、呼吸とともに動き続けることで恐怖を解消することが出来るということです。

恐怖は緊張を生みます。緊張とはすなわち硬直です。この硬直を避け、動き続けることで、緊張を解し恐怖を緩和するという過程を経ることができるわけです。

それが一番の大枠と言うべきアプローチです。

ここからより内的な、さらに緊張の源にアプローチしていくドリルに進みます。

身体の外側の緊張から、より源に近い内的な緊張へと働きかけていくのです。

そこではまず、内的にどのような緊張が生まれるのかを知る必要があります。
それは、例えばただ立っているところに、他者が歩み寄ってくることで生じる、内的なささいな緊張などを感じ取るドリルを行ったりします。普段は自覚すらしていないようなささいな恐怖感を発見し、それによる身体的な変化を感じ取るのです。

ここでは意識での「Keep Moving」を体験します。
つまり、「何かしよう」という決断をできるだけしないようにするのです。
そうした「決断」は恐怖に駆られることで生じます。拳を握り締めて迫ってくる相手が、本当にパンチをしてくるのかどうか、本当はわかりません。もしかしたら小銭を渡してくれようとしているだけなのかも知れません。

ですが内的に生じた恐怖が、「殴られる!」という判断を産み、それによって緊張を引き起こしてしまうのです。

だからまず、そうした「決断」をくださないよう、意識的な「Keep Moving」を行ないます。

またここからもう一つ分かるのは、恐怖とは「頭」から生まれるということです。

視覚情報を元に脳で生まれた恐怖は、身体に緊張を引き起こします。身体が緊張すると、脳で感じている恐怖がさらに増幅されます。そしてさらなる緊張が生まれる、という悪循環が生じるのです。ある程度の恐怖の発生は、本能的なものですので仕方がありません。ですから、過剰な増幅を避けるのです。

その為には、呼吸によって体内を操作することで、恐怖を緩和する練習をおこなう必要があります。

そこで有効なのは「息を止めるエクササイズ」です。呼吸を止めながらエクササイズをしていると、体の奥から突然恐怖感と緊張が沸き上がってくるのを感じます。

それを出来るだけ長くこらえ、限界に達したら身体を動かさず、バーストブリージングだけで回復するのです。

身体は卵のようになっています。恐怖は一番奥で生まれ、そして徐々に外側へと緊張が伝わっていきます。身体を動かしてほぐすやり方は、身体の外側の緊張に主に働きかけるため、より緊張の源に近い奥のほうがおろそかになってしまいます。

だから、あえて身体を動かさずに呼吸だけで内面をほぐしていく、というわけです。


とまあ、時間をおいて振り返ると色々と再発見があるものですね。

システマの場合、優れたセミナーではたいてい明確なロジックに裏付けられた一貫性があります。様々なテクニックの羅列で終わることはありません。私などは型の手順などを覚えるのがたいへん苦手なタイプですので、こうしたシステマのあり方にとても助けられています。

CIMG0771_1.jpg3日目のスティックワークで、デモを披露するミカエル

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新インストラクター紹介

今回のモスクワセミナーでミカエルより新たなインストラクターに認定されたのは、次の4名です。

CIMG0870sml.jpg写真左から、西部嘉泰さん、柴田勝成さん、ミカエル、吉田寛さん、北川文さん

いずれも昨年7月にヴラディミア・ヴァシリエフが来日した折にIiTに認定され、西部さんと柴田さんはその年9月にモスクワで「インストラクター・アシスタント」にも認定されました。

前者のIiTとインストラクター・アシスタントの違いは、前者が活動の範囲がロシア以外に限られるのに対して、後者はロシア内でも活動ができる、というところ。

西部さん、柴田さん、吉田さんの3人はIiT認定以後、システマジャパンでの指導も担当し、指導実績を積みました。

また、育児休暇中の北川文さんも極力セミナーや、北川が主催するクラスやキッズクラスに参加することで、かつてモスクワ、トロント、NYで行われたシステマセミナーに集中的に参加し、短期間で高めた実力の維持に努めています。一部からは一緒にシステマを始めた私より実力的に上と言われているとかいないとか。

いずれもセミナーやレギュラークラスでの常連さんなので、顔見知りの方も多いことでしょう。

一挙に公認インストラクターが増えたことで、日本のシステマシーンもぐっと充実するはず。

今後の4人の活躍が楽しみですね。

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モスクワセミナー2010報告 3日目、4日目

◎3日目午前 担当:ミカエル・リャブコ、コンスタンチン・コマノフ
・恐怖についてもう少し突っ込んだ話と、コンスタンチンによる関連ドリル

まずは昨日のちょっとした復習から。呼吸を用いていかに適切に体を動かすか。呼吸によってひとつの動きをつなげることが大切。それは恐怖を産まない身体の使い方でもある。強ばることで恐怖が募ってしまう。だから動き続ければ良い。

足をリラックスさせるやり方について。前のめりだとつま先に、後ろだと踵にテンションが発生。重心が踵よりだと、すると脳に衝撃が行ってしまう。だからそのどちらでもない真中に。その練習としてミカエルも一緒に軽いランニング。ミカエルの足は外見的には普通に踵から着地し、つま先から離陸しているがとてもリラックスしている。

システマではなぜゆっくりと動くトレーニングをするか。それは神経系を鍛える意味がある。筋肉ではなく神経系を鍛えることを重視。
神経系は免疫系、循環系など体内の多くのシステムに密接に関連している。
例えば神経系の強化によって免疫系もまた改善する。呼吸を用いたエクササイズで免疫疾患であるアレルギーなどが改善するのもそのため。


恐怖の根元について。
一番の恐怖の源は「未知」。人は知らないことに対して恐れを感じる。
未知の最たるものは「死後」のこと。死んだあとのことはわからない。だから死に対して恐怖感を抱く。
そして胸にある魂(Soul)は、常に罪(Sin)と隣り合わせという危険な状態にある。恐怖が募るとするに罪を起こしたい衝動に駆られる。だから魂の平安を保つ必要がある。

ここからはコンスタンチンのパート
話:恐怖と身体の関連について。
恐怖によってどのような身体的変化が起こるかリストアップする。心拍、呼吸、膝の震え、手のひらの汗などなど。人は経験したことのないことに対して恐怖を抱き、緊張を起こす。
例えばコーヒーカップを持つとき、どの程度の熱さかわからないと、もしすごく熱かったらと不安を感じて緊張が生じ、カップに手を伸ばす動きもぎこちなくなる。
でも一度触れて、熱くないとわかればとたんにリラックスして持てるようになる。

恐怖は上下2方向の影響を身体に与える。二方向とは頭と、身体。
恐怖が頭に生じると、攻撃的になったりなどの精神的な変化が生じて、身体が緊張する。身体の緊張がさらなる恐怖を呼び起こして、上方向に恐怖のエネルギーを送り込む。すると頭で増幅された恐怖のエネルギーがさらに加速されて下方向に送り込まれるという悪循環を起こす。すると周囲が見えず、サイキも弱まる。

恐怖には上限と下限がある。
下から上に恐怖がジャンプアップするのを防がなくてはいけない。
それを防ぐには身体の内的な変化を感じ、コントロールする必要がある。

その練習としてうってつけなのが、呼吸を止めるトレーニングである。
呼吸を止め、苦しくなってくると容易に恐怖感が生じてくるためだ。
例え恐怖が募っても自分で呼吸を再開すればすぐに空気を吸えるから心配するな。

ドリル:呼吸を止めるエクササイズ
呼吸を止めてプッシュアップ、スクワット、レッグレイズをする。
プッシュアップ、スクワットは15回、20回、25回。
レッグレイズは10回、20回、25回。
それぞれエクササイズを終えたらバーストブリージングで回復。
だが回復時に体を動かしてほぐしたりしない。呼吸を用いて内的な動きだけで解消する。身体の外側ではなく、内側の恐怖と緊張を解すトレーニングである。

恐怖は心拍と呼吸に影響を与える。これは呼吸を用いれば心筋に働きかけ、恐怖を抑えることができるということでもある。

リラックスして寝てブリージング。全身を呼吸でつなげる。

恐怖感を観察するドリル。
ドリル:AはBに近づく。Bは身体にどのような変化が起きたかを感じ取る。
ドリル:Bは眼を閉じる。Aは同様に近づき、Bは何らかの反応をする。
この時、Bはスムーズに動くように。決してビクンッと動かない。

色々な原因でBの姿勢が崩れる。するとサイキが働かなくなるので、姿勢を保ち、リラックスする。

ドリル:寝た状態で4人を乗せ、下敷きになった人がリラックスするドリル。脱出ではなく、圧迫された状態でもリラックスし周囲をよく感じ取れるようにするのが目的。脱出しようと慌てるあまりに捻れたり変な姿勢になったりすると神経系と体の構造が弱くなる。緊張が跳ね上がらないように。すぐに抜けようとするな。まずはリラックスして、自分と相手を感じる。緊張したり、リラックスしたりなど。
脱出する際には全身の緊張とリラックスを繰り返す。すると周囲に少しずつ隙間ができて、そこから抜け出すことができるようになる。

ドリル:コンスタンチンが棒を持って目をつぶり、追い掛け回してくるのをみんなで避ける。

→突発的な事態でも、内面が静的な状態にあれば、(認識)時間を延ばすことができる。


◎3日目午後 担当:コンスタンチン・コマノフ
恐怖を知るドリルの続き
話:痛みへの恐怖が緊張を呼び起こす。だからつねり上げたり関節を極めたりなどの安全なやり方で、ある程度経験しておく必要がある。
恐怖は身体ではなく、頭で作られている。目から入った情報を脳が認識し、恐怖が生じる。

パンチを受けるトレーニングや痛みを伴うマッサージも、恐怖を知るトレーニングの一環。だが急激に強い恐怖を与えてはいけない。

例えばパンチの練習であれば、はじめのうちは相手を卵だと思って丁寧に叩いていく。それで大丈夫だと判断したら、徐々に強くしていく。

あらゆる限界は身体を縮こませる。それをストレッチする必要もある。
システマのエクササイズはなぜゆっくりと行うか。それは、緊張している部位をストレッチすることができる。

ドリル:プッシュアップ、スクワット、レッグレイズをゆっくりと20カウントづつ。

ドリル:自分の繊細さを知る。
・Aがうつ伏せに横たわる。BはAを指先で触れる。Aは触れられた部位だけ緊張させ、リラックスさせる。
・大きな緊張を指先や中高一本拳などで押しこんでいく(マッサージ)
Aはリラックスしていく。予期せぬ緊張を解していく練習。

ドリル:集団戦 2グループにて
二列になって向かい合う。
・ただすれ違う。
・早足ですれ違う。徒歩ですれ違う。徒歩の方が色々と感じられる。
・眼を閉じてすれ違う。
・片拳を前に出してすれ違う。
・両拳を前に出してすれ違う。徒歩、早足。
・目をつぶって同様に。拳当たる。
・バーストブリージングしながら同様の早足、拳突き出しなどですれ違う。
恐怖を感じたらすぐにバースト・ブリージング。最初からやっても良い。

ドリル:群衆でのアタック
・群衆で押し合う。一歩で吸って一歩で吐いて。自由に動けない中でもリラックスする。
・ゆっくり押し合う。
・息を止めて押し合う。限界に達したら輪の外に出てバーストブリージング。
緊張やアグレッシブさを内面に引き入れない。

ドリル:寝てのリラックス 3種。

ドリル:スティックを躱す
・振り回す一人に、ひとりずつ向かっていく。
・4人が並んで思い切り振り回しているところをすり抜けていく。

いずれもCalmに。姿勢を崩さずに。スティックを目で追ってタイミングを見計らったりしない。

ドリル:壁際でパンチの連打を受ける。
恐怖に対する一番ハードなトレーニングのひとつ。はじめはマッサージのように。次第に強度をまして強烈に打ち込む。相手のプレッシャーを感じたらリラックス。
プレッシャーをかけてテンションが入ったところをストライク。
ある程度打ったらやめてリラックス。

Q&A
呼吸と身体運動に直接的な関連はあるのか。
A・コンスタンチン、思い切りの呼吸とともにプッシュアップをするように指示。
すると呼吸が動きをヘルプしてくれるのが分かりやすい。

筋肉を使わずに動くには、まず呼吸をする。それで間に合わなかったら、体を色々と動かす。緊張が生じないように慎重に。

仰向けに寝て片足を上げたり、スクワットやプッシュアップなどの代表的なエクササイズも、一切緊張を使わずにやるにはどうすればいいか、研究してみると良い。


◎4日目午前
スティックワーク 担当:ミカエル・リャブコ
話:スティックなどの道具を用いると、素手の時とは異なる緊張が生まれる。道具を腕や身体で動かそうとしてはいけない。あくまでも道具をよく感じ、その重さに乗って動くようにする。これはスティックだけでなくナイフ等ほかの道具も同様。

ドリル:スティックを使ったエクササイズ。スティックを持って快適に動く。
呼吸と共に歩きながら姿勢崩れないように色々と動かしてみる。
姿勢が崩れてもすぐに立て直すように。呼吸とともに歩きながら。
1歩から7歩までは歩いて、八歩から一五歩までは走って。

・スティックエクササイズ 担当:ウラジミール・ザイコフスキー
スティックが倒れる力を利用し、身体の前で風車のように回転させる。
前面、背面でも同じように。また、ローリングしながらも同様。

腕、肩、頭などに乗せてバランスを取る。棒の重さや重心を感じ、いっさい緊張しないように。

スティックを背中に乗せてプッシュアップ。腕に乗せてローリングなど。
スティックを腕、肩、頭などに乗せてスクワット。スティックに下に押されるのを感じながら。
スティックを手に乗せたまま眼を閉じ、バランスをとる。
様々なやり方でスティックのバランスを取る。

ローリングをしてスティックで補助しながら立ち上がる。
仰向けから棒で立つ。
うつ伏せから棒で立つ。
棒を伝って下に降りる。

要点:スティックを感じる。身体の動きを杖に伝えるのではなく、杖を感じその重さを最大限に利用する。

・スティックワーク 担当:ミカエル・リャブコ
グラップなどしてくる人をスティックで叩いたり、絡めて倒したりする。
スティックで“縛ったり”するのも行う。

スティック縛りは相手のバランスが崩れそうで崩れない微妙なところに持っていく。


◎4日目午後
・スティックワーク ミカエル
スティックを持たせて、テンションを攻めることでコントロール。
倒れた状態から立てないように。スティックを通じて相手を感じる。
そのデモンストレーションをたくさん見せてもらう。

・パンチについて 担当:ミカエル
様々なパンチのデモンストレーション。
ドリル:パートナーを適切な方向で押す。
これをパンチにしていく。
パンチは力を抜くのと方向性が大事。相手が崩れるような方向で打つ。

・パンチのドリル ダニエル
パンチを打つ際の姿勢や位置関係について。
自分にとって快適な姿勢、位置関係を探る。遠すぎたり、近すぎたりすると威力が乗らない。
打ちにくい位置関係、打ちやすい位置関係を知る。
色々な位置関係で拳を当て、パンチを当ててみる。
→動く相手に対しても同様に。

・修了式

◎27日午前 追加クラス ダニエル・リャブコ
・ウォーミングアップとマッサージ
歩きながらブリージング。
ローリングをしながらブリージング。
手押し車をしつつ、たまにプッシュアップを10回行う。
パートナーの上を転がる。
プッシュアップを10秒行い、10秒休む。これを5分繰り返す。
スクワット、レッグレイズも同様に。
パートナーとマッサージをしあう
マッサージのあと、2分ほど休む。
以上、セミナーとパーティーの疲れを取るためのリラクゼーションとして。
そのままグラウンドワークへと続く。
倒れている人をつま先などで蹴る。蹴られた人は蹴る力に乗って動く。
倒れている人を蹴る。倒れている人は体を動かしてかわしていく。蹴ってくるのと同じ方向に逃げるのではなく、つねに角度を変えるように。

・質問タイム
日本セミナーなどでダニエル達がときおり見せていた、腕を大きく回して相手を投げるやり方について。
→両手を相手につかませ、前後左右のバランスを崩すことで生じる緊張を使う。

重心が前後左右いずれかに偏ると緊張が生じる。その緊張を用いて崩す。
リラックスは完全な脱力とは違う。ギターの弦のような張力が必要。
相手の緊張をよく感じる。

相手がつかんでくるのに対しても同様に行う。

続いて、足の動きをプラスする。これによってここまで養った動きの威力を大幅に増すことができる。

※最初から足の動きに頼るのではなく、まず相手の緊張、崩れる方向などをよく感じる、という流れ。

「相手の緊張を感じる」というテーマから発展したワークへ
ドリル:向い合って相手と押し合う。
同様に4人で行う。
同様に全員で行う。
向い合って二人一組で1から20までパンチしあう。


総括:
システマにおいては、パンチやグラウンドなどあらゆる技術を学ぶ。だが、多くの練習生はそこそこの練習を積み、初心者レベルを脱すると、上達の「壁」に行き当たる。これは他の多くの武道やスポーツにおいても同様に見受けられる現象だ。

その壁は何か。それは自身の「緊張」である。いくら動作にこなれても、緊張を制御できないうちは自らの緊張によって動きが阻害され、思うような上達を得ることができない。

その解決策して提示されたのが、今回の「恐怖の除去」というテーマであろう。なぜなら、ミカエルが言っている通り、全ての緊張の背後には「恐怖」がある。緊張の制御とは恐怖を知り、それを制御することに他ならない。

それはつまり、全ての「壁」に行き当たっている人に対する、システマ的な「答え」と言えるのではないだろうか。

言い換えれば、次のステップへの扉を開くための「鍵」である。

8月に行われた「SUMMIT OF MASTERS」でも、「内的状態(STATE)」を保つことに主眼が置かれていた。

いずれも緊張の「源」を断ち切るためのアプローチである。

(総括書きかけ。続くかも?)


また今夏のトロント、モスクワセミナーの模様は月刊秘伝でもレポートする予定。
それと10月1日に行う「トロント・モスクワシェアリングクラス」でも盛大に情報をシェア出来れば思っております。いずれかのセミナーに参加された方はぜひ報告にいらしてください。

それと今回、ミカエル・リャブコによって新たに4人の日本人参加者がインストラクターに認定されました。

ヨシさん、柴田さん、吉田さん、アヤさん、おめでとうございます!

CIMG0870sml.jpgミカエルと新インストラクターたち

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モスクワセミナー2010報告 1日目、2日目

2010年9月23日から27日にかけて行われたモスクワセミナーの模様を、現地でつけたメモをほとんどまるまんまコピペする形でモスクワのシェレメチェボ空港から報告しますです。

現地の生の雰囲気が伝わるかなー、と思いまして。

◎23日午後 セミナー初日
◯エクストラクラス 担当:ビクター・ペトロフ
早めに到着した人のために組まれたクラス。

これには途中参加。
〈ドリル〉
・寝ているパートナーの上に倒れこむ。
・寝ているパートナーの上にテイクダウンでもう一人を倒す(3人組)
・いずれも下の人は倒れてくる人を待って、倒れてくる力に沿って動く。
・棒立ち状態の相手をテイクダウンする。まずひとつ力を加え、それによる姿勢やバランスの崩れで生じた緊張を利用する。
ビクターの崩し方は結構打撃が強くみえるので荒っぽく見えるが、実際に受けてみると、実はとてもソフトな感触で快適に崩される。
・同様のことをつかんだりしてくる相手に対して行う。

・ベンチに座り、後ろ向き、横向きに倒れる。
・ベンチに座っているところを押されて、倒れる。
・ベンチに座っているところを押される。押された側はその力に乗りつつ、相手を倒す。
・立っているパートナーの周りをくるくる歩き、不意にテイクダウンする。
テイクダウンする側は「やってやるぞ感」を表に出さないように。
される側はテイクダウンされる予期不安によってどのような異変が心身に起こるか感じる。
・立っている側は内面を静かに保つ。投げられそうになったら、それに乗って動く。

・一人がもう一方のお腹を拳でほぐすようにプッシュする。受ける側は柔らかく、最低限の動きでプッシュを受け流す。くれぐれも姿勢を曲げないように。
・マッサージを受けている側は、リラックスを保ったまま相手に不意にパンチする。マッサージする側は気にせず、リラックスをキープしたままマッサージを続ける。
リラックスしていないとパンチはできず、マッサージも続けられない。

・プッシュアップ、スクワット、レッグレイズでリフレッシュ。

・プッシュアップの姿勢でパートナーに押してもらう。リラックスしていれば姿勢をキープできる。

以上。

・感想
印象に残ったアドバイスは「キープサイキ」。
普通の精神状態を保つ、ということ。たぶんこれが今回のクラスの眼目。

◎2日目午前 担当:ミカエル 
・恐怖についての話と、関連するドリルをいくつか。

ミカエルの話抜粋「恐怖について」~「恐怖への結論」
今回のキャンプのテーマは「恐怖の除去」。あらゆる緊張の背後には恐怖がある。とっさに身構えてしまうのも、偉そうな態度をとってしまうのも、ビクビクしてしまうのも、どんなものであれ心身に起こる緊張の背後には「恐怖」がある。
だから本当にリラックスするには、「恐怖」について知る必要がある。

恐怖には様々なものがある。
痛みへの恐怖、病気への恐怖、社会的なことがらに関する恐怖などなど。そもそも恐怖とは生存のための本能だ。あること自体は自然なことだが、それが度を越してしまってはいけない。そのためには恐怖が自分の内面にどのような変化を起こすかをよく感じ取り、どうしたら緊張が起きないか、緊張を伴わずに動くにはどうすれば良いかを知っていく必要がある。

意識が何かにとらわれると、恐怖が生まれる。例えば「痛み」にとらわれると、「痛み」に対する恐怖が募る。「ガン」にとらわれるとガンに対する恐怖が募り、そのストレスで本当にガンになってしまうことだってある。

だから意識も身体も何かにとらわれず、動き続けることが大切だ。

つまり、「恐怖を除去」する鍵は「KEEP MOVING」だ。

ドリル:二人組で向かい合う。
AがBに向けて歩いていく。
Aは心身ともにリラックスさせ、Bに対してなんの緊張も起こさせないように。
これを何度かやって慣れたら、Aは威圧的になったり、挙動不審になったりなど何らかの緊張をともなってBに向けて歩く。
Bは自分の内面にどのような変化が起きたかを感じ取る。

ドリル:相手の動きを止める
前のドリルと同様に、AがBに歩く。
BはAに対して不意に何らかの動きをすることで、手を触れることなくAの歩みをストップさせる。

ドリル:歩き、小走り、ローリングをなど、どんな動きでもいいので、体育館を回りながら行う。決して動きを止めず、できるだけゆっくりの動きで、呼吸と調和させる。15分間。

ドリル:前のドリルと同様に。今回は10分間激しく動き、5分間をゆっくりと。


◎2日目午後 担当:ミカエル
・身体の緊張についてさらに掘り下げた話と、関連ドリルをいくつか。
筋肉の緊張は背骨に余計な負荷を与えて、形を歪めてしまう。すると姿勢が歪み、身体が構造的に弱くなるばかりか、臓器にも負担をかけて様々な疾患を引き起こしてしまう。さらに脊椎が歪むことで神経系の機能も低下してしまう。

だからこそ呼吸によってリラックスし、姿勢をまっすぐに保ったまま、いかに快適に動くのかを学ぶ必要がある。

ドリル;シットアップ、スクワット、アヒル歩き、レッグレイズ(片足、両足)などをゆっくりと行い、自分の身体、特に背骨にどのような緊張が生じるかを感じ取る。ミカエルにデモで使われた人は、アヒル歩きをすると胸椎の8番あたりから先が固まったまま動かず。ミカエルはそのあたりをさして「ここに緊張があるだろ」とのこと。

ドリル:肩のマッサージ
背骨の周囲と肩には大きな緊張がある。
肩の緊張を解すために、パートナーに肩に拳を落としてもらうマッサージ。
必要に応じて背中、胸などにパンチを入れたり、ふくらはぎのマッサージをしたりする。表面的なパンチと床まで響く深いパンチの違いの実験も。
バリエーションとして、前腕の筋肉に拳を落として解すものもある(これはエドガーが教えてくれた)

また叩いてもほぐれない時は、伸ばすのも良い。そのやり方としてパートナーと背中合わせになって背中を伸ばすストレッチを教えてくれた。

・他者の緊張を見つける方法
ミカエルがあまりにもピンポイントかつ的確に緊張の場所を見つける。どうやって見つけるのか、という質問に答えてのもの。
立っている相手に拳で登っていくおなじみのドリルを行う。
そのバリエーションとして、拳で登る人に三人目がさらにパンチを打ち込んで体をほぐしていくものも。

・「痛み」を知る 担当:ザイコフスキー
AはBの手首をゆっくりと極める。
Bは痛みによって自身の内面にどのような感情が沸き起こってくるかを感じ取り、バーストブリージングによってリラックスしていく。
痛みだけでなく、それによって生じた恐怖なども感じる。

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ダニエル・リャブコセミナー1日目と2日目

9月18日から三日間にわたって開催された、ダニエル・リャブコセミナー。かなり濃くかつものすごく一貫性のある内容でした。三日目には参加できなかったので、情報をお寄せいただければとってもたすかります。

一日目、二日目のおおまかな内容は次の通り。

一日目前半:ウォームアップ…力の流れを切らさず、伝える。
一日目後半:前半の内容を武術テクニックに応用
二日目前半:グラウンドワーク
二日目後半:ナイフワーク

一日目の前半で行われた、呼吸しながらの歩き→ローリングまでの流れは、ウォーミングアップと三日間のベースになる感覚の確認の二つを兼ねたもの。立ったり倒れたりローリングをしたりする時も、流れを切らさず一つの動きで行うことを重視し、その「力の流れ」をさらに確認するために、数珠つなぎになって力を伝える、というドリルに続きました。いずれも大切なのは「よく感じる」こと。「よく感じなさい」というアドバイスはダニエルが度々、口にしていました。

後半にはその感覚を踏まえて、「相手からもらった力を相手に返す」というドリル。

相手から伝えられた力をきちんと受け取る。

力を相手に返す。

力を胸や肩、腰など、狙った場所にピンポイントに返す。

立った状態で行う。

といった感じで、徐々に要求が細かくなってきます。
また、力を丁寧に感じ取る練習は座って行ないました。

二日目の午前はグラウンド・ワーク
ウォームアップはやはりウォーミングアップと、この日のテーマとなる身体の使い方の確認を兼ねたもの。
うつぶせ、仰向け、横臥位などで、手足を使ったり、使わなかったりしながら、体育館の中をぐるぐる回ります。
手足に頼らない、体幹部の動きを養うためのもの。これがのちのグラウンドワークで重要になってきます。

グラウンド・ワークでもダニエル曰く「昨日やったこととおんなじだ」とのこと。
複数の人に乗られ、下敷きになった状態から抜け出すドリル。
下敷き状態でどれだけリラックスし、相手を感じられるかを養うもの。
続いてはパートナーに乗られた状態から、相手に緊張を伝えないように、脱出。
この次、上に乗る人はパートナーの緊張を感じたら、そこに体重をかけて抑えこむようにします。
また、ストレッチ的に相手の関節をとって、関節を痛めるのではなくて相手の全身を動かすように力を加えてみたりなど。

抑えこまれた人は一切の緊張を入れずに動くことで抜け出します。緊張が相手に伝わると、そこから気配が駄々漏れになってしまうからです。すると脱出口を自分でふさいでしまうことになりかねません。
気配を伝えずに動くには、「緊張をしないこと」、そして「全身同時に動くこと」が大切だとか。


続いては「足の使い方」。
倒れた状態で、こちらの足を取ってくる人を足で制します。
相手の関節や頭、腰などを足でついたり、引っ掛けたり、軽く蹴ったり。ダニエルはまるで手のように足を使いこなします。

また足の関節を締め上げられた状態から、身体を動かして技を返したり相手を崩したりするドリルも。

いずれの場合も「リラックスする」「感じる」が重要。ザイコフスキーセミナーととても共通しているような印象を受けました。

先日、来日したシンガポールのローレンスも仕事でモスクワにいった折に本部のシステマクラスに参加したところ、やはり「感じる」ことに主眼をおいた、とても静かでゆっくりと動きを養う内容だったとか。

そして二日目の午後はナイフワーク。
倒れた状態でナイフを避けるところから始まり、最終的には立った状態での攻防になります。
倒れた状態だと、手だけでなく全身で動く必要があります。それを実感し、全身を活用するためにあえて手を使わずに倒れた状態で避けるドリルなども行ないました。
またナイフで床に抑えこまれた状態から脱出するドリルなども。ナイフの場合は特に、相手からの力に逆らうと自分で自分を切ってしまうことにもなりかねません。だから、よりいっそう力の方向を感じ、それに乗って動くのが大切です。

この日は「感じる」と同時に「体幹の動き」が重視されていたようです。手に頼りすぎず、全身を使うということですね。

今回は2日間しか参加しませんでしたが、全体的な感想としてはやはり「丁寧に感じる」というのが大事だということ。ダニエルも言っていたとおり、自分で気づいていない緊張はいくらブリージングしても解消することができません。リラックスを深めるためにもまずは自分自身を感じて、緊張を見つけ出し、それをほぐしていくこと、それをそのまま対人ドリルにも役立てていくのが慣用なのだなあ、ということです。昨年のモスクワ合宿や今年のザイコフスキーセミナー、そして今回のダニエルセミナーを通じて、日本のシステマーのみなさんもずいぶんとモスクワ本校のテイストを感じられたのではないでしょうか。

こうした繊細な感性を要するドリルはえてして繊細な感覚に偏ってしまって、タフネスが失われがちなのですが、いずれのセミナーでもその辺のバランスが見事に保たれていました。今後のクラスではこのあたりもきちんと踏まえておきたいところです。

詳細なメニューはキシタカさんがMixiにアップしてくれたので、それを転載します。

〈一日目〉
セッション1
★呼吸×歩き 1~15歩まで(会場1周で1歩増やす/15まで行ったら1歩づつ減らして行く)
・速く/遅く
・歩幅を小さく/大きく
・目を瞑って。両腕を前に/横に
・後ろ向きで。
・3歩前向き3歩後ろ向き(進行方向は同じ)
・3歩前→3歩後ろ→ローリング

★手を繋いで、引っ張られた力を感じ、遅れない様に、先に動かない様に、進む(回る)。
・2人で
・5人で(ドライバーを決めて)
・10人で。「初めてで10人はちょっと無理があったかも知れません」
・4人で更に丁寧に。

 セッション2
★座った状態で手を繋ぎ、コネクトをブレイクしない様、パートナーを転がす。
 転がされる方も力の方向を感じ、各部に無理が来る前に、動く。
・パートナーに手首(腕)を色々な方向に捻じってもらい、同じ様に(各部に無理が来ない様に)動き続ける。
 亮さんに指捕りで弱点を指摘して貰う(慣れで動いていた為、実は動き始めの時点で逆に身体を捌いていた)。
・2人組で手を繋ぎ、鏡の様に同じ動きをする(お互い握った手に圧力が掛からない様に)。
 ダニィルにアドバイスを貰った流れで、デモンストレーションの受けを取らせて貰う。
・関節ではなく、筋肉自体に作用させて、相手をコントロールしてみる。
 亮さんに指1本で掌を触れられると肘が曲がり、誘導されて転がされてしまった。
・パートナーの任意の場所に緊張を作るデモンストレーション。
 ダニィルに体験させて貰う。
 お互い試す。
・“空中腕相撲状態”から始めて、相手にはこちらの腕を倒そうとする方向へ力をかけられる様に接点圧力を与えておいたまま、いつも間にかこちらが誘導している状態に持って行って崩す、と言うワーク。
 四方向位を試し合いました。

★立った状態で同じ様にして、必要があれば他の部位にも補助的に触れ、崩す。
 ディミートリさんに、手首を掴まれた状態で自分の指を滑らかに動かし(触覚の役割)、掴んでいる人の前腕に繋がる感覚を捉えたら指向性をハッキリさせる、と言う方法を教えて貰う。
 お互い試していた時、亮さんが前腕の動かし方を補助して、感触を伝えてくれた。
「“外の筋肉”では、相手を動かせない。でも、筋力を全く使わなければ動く筈が無い。使うのは“中の筋肉”(相手に情報は伝わらない)。」
 ディミートリさんに、指1本を掴ませるやり方、親指を曲げて握らせる(痛い!)やり方を見せて貰う。
「肩から先が充分にリラックスさせていれば、親指をどんなに握られても痛くない」
 との事。

★サークルアップ(質問コーナー)
・「システマ上達の為に弊習すると良い武道は?」
「逆に、システマが地球上のあらゆるスポーツの上達に役立つ筈」


〈2日目〉
 セッション1
★床に寝たまま移動。
・仰向けで/うつ伏せで→手足を使わずに
・横向きで左半身を下に/右半身を下に→手足を使わずに
・脚と背中を持ち上げ、肩だけで前進/後退
・お尻歩き。前進/後退/左右方向(ジャンプはしないで)

★4人組:1人が仰向けに寝て、3人に、並んで上に寝て貰った状態から抜ける。

★2人組で同じ事を。
・緊張を感じる事、感じさせない事などに気をつける
・逐次アドバイス
・脚をメインに使って
・寝ているパートナーの手や足を使って、全身を動かす。
 痛みを与えるのではなく、作用が伝わる様に。
 ウラヂーミルさんに体験させて貰う。
・パートナーに足首を捻じって貰い、その状態からパートナーを崩す。
・様々な要素(ドリル/注意点)を踏まえて、段々とレスリングに近づけて行く。

★クーリングダウンとして、床をローリングで1周(実際には、途中でOKが出た)

 セッション2
★Dさんが様々な道具を用い、ダニィルとデモンストレーション(20分近く)。
「じゃあ、トレーニングナイフでこの様にやってみよう」

★2人組
・体の動きで避ける
・腕や脚も使ってチャンスがあればディスアーム。
 デモンストレーションで受けを取らせて貰う。
 亮さんにアドバイスを貰う。
・寝た状態で首にナイフを突きつけられ、片腕を掴まれた状態から脱する。
 亮さんにアドバイスを貰う。
・お互い立って、行う。

 質問コーナー
「自分で気付かない事は直せない」


(抜粋終わり)
あと「ダニエルが動いているとき、ブリージングしているように見えないのですが、それはなぜですか?」という質問に対する答え、「私はリラックスしているからわざわざブリージングして緊張を解す必要がないんだ」というのはふるってましたね。

ところでセミナーでの楽しみの一つは、馴染みの人や懐かしい人、初対面の人などなど。日本中のシステマーに会えること。このブログをとても楽しみにしてくださっている方にも声をかけていただけて、とても嬉しかったです。

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SUMMIT OF MASTERS 2010 参加者からの報告

SUMMIT OF MASTERS 2010に一緒に参加した方からのレポートが届きましたので掲載します。 寄稿、ありがとうございます!


 こんな所に来るんじゃなかった…。
キャンプ3日目くらいにそう思いました。慣れない環境、言葉が通じない状態にすごく疲れた。

 でも、行ってよかった!!!

 キャンプから2週間以上過ぎましたが、マスターたちの手の感触はまだ残っています。
ものすごく柔らかいタッチでバランスを崩されたり、体の上にのってもらったのが驚くほど軽かったり。

 トレーニングの内容は、東京でやっている事とそんなにかわらなかったと思います。ただ、自分の意識が変えられたことで、やったことのある練習が全く違ったものに感じられました。

 私が好きだったのは、朝一番、朝食前のトレーニングです。歩数をかぞえながら呼吸し、広い芝の斜面を歩くのですが、ヴラッド、コンスタンチンのリラックスした足の運び、背中の上からつられているような姿を見ることができました。歩いている最中に肩を回されたり「いいよ。」と声をかけられたりしたことで「リラックスした状態ってこんな感じかな。」というのをつかむことができました。
毎朝、自分の呼吸、内面の状態に意識を向けながら周りを感じようとする状態を作り、キャンプの5日間、常に呼吸、リラックス、内面を感じるようにと言われ続けたことで、その感覚がすり込まれていったように感じます。

 練習中、マスターやインストラクターたちにもらったアドバイスは、シンプルな一言(方向、リラックス、ゆっくり、感じて動くetc.)や「呼吸」、「オッケー」等のジェスチャーでした。まあ、私が英語が分からないだろうからというのもあったからでしょうけれど。システマのトレーニングって、テクニックを身につけていくものではなく、感じ続け自分を変え続けることかな。

以上、報告でした。



マスター達に会うことで、普段行なっているトレーニングへの理解が深まる。それがとてもよく伝わってきます。新しいことを学ぶというより、「リラックス」というとてもシンプルな原則への理解を深めることで、色々と見えてくるものがあるのですね。

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SUMMIT OF MASTERS 2010 マスアタック&インザウォーター

大勢が参加するキャンプでのお楽しみと言えば、なんと言ってもマスアタックです。

2006年の「SUMMIT OF MASTERS」では200名近い参加者が押し合いへし合いする中から生還していらい、だいたいのマスアタックに関しては平気になりました。

今回はだいたいその半数ですが、それでもなかなかスリリングです。

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マスアタックのドリルはいろいろとやったのですが、やはり大切なのは「ステイト」。緊張が恐怖が起こらないよう、内面を平静に保つことです。群衆ではたった1人のパニックが波紋のように周囲に広がるのだとか。それに巻き込まれないように、群衆歩くことで産まれるリズムに乗ることが大切です。これは実際にやってみると分るのですが、逆らったところで疲れますし転びそうになりますし、良いことなんて一個もないのです。

導入の説明をミカエルが担当し、マスアタックのドリルをコンスタンチンとヴラディミアが指揮しました。
やったドリルは次のような感じです。
・全員が集団の真ん中に行こうとしながら、全員で目的地にいく。
・集団ですれ違う。
・片方が腕を組んでスクラムを組んだ状態ですれ違う。
・女子供役の人達をスクラムで守りながら、邪魔をするもう一方のグループを突っ切って目的地にいく。
・2グループに分かれてランダムに歩き回り、指示されたグループが倒れる。
などなど

前回の日記で紹介したジョシュ、「目的地に行く」というドリルで手近な人によじ登り、人の上を通っていくという荒技を披露しました。これをみたコンスタンチンは「自分にあった方法をとるのは良いことだ」と高く評価していました。

コンスタンチンが与えてくれた、殺到する群衆に巻き込まれたときの心得を列記します。
・リズムに乗る。平静を保つ。
・ネックレスやマフラーなど、首に巻くものはすぐに外してしまう。
・ポケットにボールペンなどの尖ったものがあれば捨てるかバッグにしまうかする。
・上着の前をきちんと閉め、できればスソをズボンの中にいれる。
 →倒れた時に上着が踏まれて立てなくなるのを防ぐためです。

次の写真は「群衆の中で倒れてしまったらどうやって立つのですか?」という質問に答えて、コンスタンチンが教えてくれたドリルです。

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倒れてしまったら…

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まずうつ伏せになって手足を縮めます。こうすればとりあえず手足が踏まれませんし、ある程度の高さもできるので身体も踏まれにくくなります。柔道で言う亀ですね。

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亀になったら、周りの人の足の力を使って少しずつ立ち上がります。抵抗しないことが大事です。「みんなが寄ってたかって固いところを解してくれてると思え」とはヴラディミアのアドバイス。

こうした気持ちのもち方はダメージを大きく左右します。これについてヴラディミアは「ピストルで一発撃たれただけで死んでしまうこともあれば、二十発受けても生きていることもある」なんて例を挙げていました。

あと、群衆の中での安全な歩き方も教わりました。それは少し膝を深めに曲げて、肋骨に沿うように前腕を構えるもの。膝を曲げることで足が踏まれにくくなりますし、前腕を添えることで肋骨が圧迫されて折れてしまうのを防ぐことができます。


キャンプならではのもう一つのお楽しみは、湖で行なわれた「ファイティング・イン・ザ・ウォーター」です。

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水は身体をリラックスさせる半面、容易にパニックに陥らせます。
その両面を良く知ることが、水中戦の鍵を握ります。コンスタンチンが言うには、これには水泳の実力はぜんぜん関係ないそうです。なので経験豊富なスイマーもカナヅチも同様の手順を踏んで、水に慣れていきます。

水中戦のドリルは大まかに言うと、次のような構成になっています。
くるぶしくらいの高さでプッシュアップ…下がる時に顔が水につく感じですね。身体が水没するのもアリです。

膝上くらいの高さで、パートナーに水中に投げ込んでもらう。最初は静かに、慣れてきたら次第に荒っぽくやります。踏んづけたり、水中に相手を静めたままマッサージしたりもします。

胸くらいの高さでお互いにパンチ。これに慣れたら、水中に潜ってのパンチも行ないます。

要するに浅いところから徐々に深いところに進んでいくってことですね。以前、モスクワでやった時でも大枠は同じでした。いきなり深いところ、ハードなドリルから始めるのではなく、段階を踏んで水に慣れていくのです。普段やっているパンチのドリルと同じです。こうするとカナヅチでもそこそこ水中戦ができるようになります。ジムで行なう格闘のドリルをそのまんま水中でできるようにするためのものです。

ただヴラディミアは相手の鼻をつまんで口を開けたところを沈める、というかなりえげつない技も披露していました。さすがにこれは試せなかったです。いま思うとやってみれば良かったかな、とちょっと後悔です。


水中では水に身体を委ねきるくらいのつもりで力を抜いておかないと、すぐに恐怖が募って、身体的にもかなりしんどくななります。でもいったん力を抜いてしまうと、どんなにこっぴどく投げられたり、殴られたりしても水が衝撃を吸収してくれますので、むしろ地上での練習より楽だったりします。投げられたあと、わざわざ起き上がらなくても力を抜いていれば勝手に浮かび上がってきますしね。

自ら出たあとは、エクササイズなしのバーストブリージングだけで体温調整。エクササイズしなくても大丈夫なのかな、と思ったのですが効果的に体温を整えることができました。もちろん風邪もひいてません。熱を出した人なんていません(いたかも知れませんが)。

ファイティング・イン・ザ・ウォーターは見た目が派手なだけに躊躇してしまいがちですが、やってみると結構できます。日本でもぜひ機会を見つけてやってみたいものです。

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北川貴英:システマ東京主宰。株式会社アトス代表取締役。08年モスクワにて創始者ミカエル・リャブコより公式システマインストラクターとして認可。16年コンディショニングに特化した「INSTRUCTOR OF APPLIED SYSTEMA」に認可。システマ関連書籍を多数執筆。教育機関、医療系シンポジウムなどでの講演するほか、テレビやラジオなど各種媒体を通じてシステマを幅広く紹介。今なお毎年欠かさず海外研修に赴きスキル向上に努める。ヤングマガジン連載「アンダーニンジャ(花沢健吾著)」、NHKドラマ「ディア・ペイシェント」監修。
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