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トロント本部の新キャラ・ジョシュフォビア

「シニアインストラクター紹介」というカテゴリで紹介するのはちょっと不適切かも知れませんが、トロント本部にちょっと面白い人物がいるので紹介します。

彼の名はジョシュ・フォビア。公認インストラクターの1人です。もともとフィットネスのパーソナルトレーナーで、ケトルベルインストラクターの資格なども持っています。最近、トロント本部に修行に行った人達にも何かと世話を焼いてくれた好人物です。今回のSUMMIT OF MASTERSにも参加し、困っている参加者達にためになるアドバイスを与えてくれました。

特徴的なのは彼の体格。推定身長160弱といった感じで、けっして筋骨粒々というわけではありません。来日したシニア・インストラクター、ブレンダン・ゼットラーですら中肉中背の部類に入るトロント本部にあっては、女性を含めてもかなり小さな部類に入ります。ですが彼のシステマの実力はかなり確か。システマ歴はおよそ2年ほどで、初めて数ヶ月後にはインストラクターの資格をもらってしまったそうです。

そんな彼は、まさに「システマ四原則」のお手本みたいな動きをします。どんな時でもリラックスし、呼吸をし続け、姿勢を保ち、動き続ける。本当にこれだけに専念してしまっているのです。

普通、色々な癖や思考が邪魔してそうはできないものなのですが、おそらくトレーナーとして長らく身体を使って来た経験と知識が幸いしたのでしょう。自分の身体をよく感じながら四原則を確認する、そういうシステマの練習における「核」を、早い時期に掴めたのではないかと思います。

「呼吸」「リラックス」「姿勢」「動き続ける」
これら四原則が持つ底知れない力を、こうした人達が教えてくれるように思います。

いずれ彼を日本に呼んでセミナーを行っても面白いかも知れませんね。



ジョシュによるウォームアップの動画。決して力任せに動くのではなく、丹念に身体の感覚に気を配りながら動いているのがうかがえます。

Tag:シニアインストラクター紹介  Trackback:0 comment:6 

ヴラディミア・ザイコフスキーの動画を発見!

いよいよ5月1日からヴラディミア・ザイコフスキーセミナーが東京で開催されます。YouTube上に動画があるのをシステマ神戸のカズさんに教えていただいたのでここにアップしときます

スパーリングの風景なのですが、3:30過ぎと4:30過ぎにちょこちょこっと出てます。細身でうっすらヒゲを生やした人物がそうです。

短いので分かりにくいですが、とても繊細でロジカルなことをやっているようですね。これは楽しみです。



お申し込みがまだの方は下のバナーからどうぞ!

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ヴラディミアの兄、ヴァレンティン・ヴァシリエフ



もしかしたら案外知られていないかも知れませんが、トロント本部の校長ヴラディミア・ヴァシリエフのお兄さんがベルリンでシステマを教えています。名前はヴァレンティン・ヴァシリエフ。ベルリンは以前、ある中国拳法の道場でひしめていていたそうですが、システマの登場以来のきなみシステマジムに鞍替えしてしまったのだとか。もしかしたらこの「お兄さん」の力かも知れません。

そんなヴァレンティン・ヴァシリエフと私は面識があるわけではないため詳細はよく分かりませんが、ヴラディミア・ヴァシリエフやミカエル・リャブコと似たような意味での「トップクラスの公務員」だったと聞いています。

とても面白そうなドリルをやっていますのでぜひ観てみて下さい。





こういう思い切りやる、システマもかなり楽しいですよね。

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シニアインストラクター紹介その2 マックス・フランツ

シニアインストラクター紹介として、2人目に紹介するのはマックス・フランツです。彼は今年(09年)3月にも来日したので、印象に残っている方も多い事でしょう。

動画はコチラです。


インストラクターの数だけ、システマの入り口はあります。これまで何人ものシニア・インストラクターが来日しましたが、彼らのアプローチはみなそれぞれ異なりました。そのほぼ全てを取材したとある武術雑誌の編集者さんも「システマの先生って多彩ですねえ」と舌を巻いたほどです。


そんな中でマックスのシステマのアプローチは、僕にとってとても相性が良く感じられました。マックスと初めて会ったのは、06年のトロント。マックスは更衣室のベンチに腰かけて、生徒達に話しかけたりしています。事務所ではヴラディミアが生徒達の相談を受けているのですが、なんとなく「ヴラディミアに相談するほどでもないかもな」と感じた生徒が、マックスに相談している、という感じでした。とはいえマックスは僕からするとまず佇まいがとってもコワいのです。

これはロシアの「愛想笑いをしない」というお国柄のためだと後に分ったのですが、なんとなく見た目がコワくて、なかなか話しかけられなかったのです。そんな僕のビビリを察したのか、マックスの方から話しかけて来てくれたおかげで、目こそ決して笑わないものの、かなり親切な人なのだなーということが分りました。

実は初めてトロントに行ったとき、とても良く世話をしてくれたスコット・コナーというシニア・インストラクターに、プライベート・レッスンの相談をしたら「オレが仕事で都合悪い時は、マックスにたのめ」と言っていましたので、マックスの存在は知っていたのですが、その時はあいにくマックスも都合が悪く、結局彼のプライベート・レッスンを受ける事はできませんでした。そんな事情もあって、彼がどんな人なのかを知るまでには少し、長い時間がかかったものです。

彼のクラスに対しての僕の第一印象は「ずいぶん基本を大事にする人だなー」というものでした。先にも述べた通り、システマはインストラクターの数だけアプローチがあります。なのでインストラクターごとにオリジナルのドリルを持っていたりします。でもマックスが提示したドリルはどれも「どこかでやった感じのするもの」がほとんど。あまり目新しさを感じなかったのです。

でも何度かマックスの指導を受けているうちに、彼のアプローチがとても僕に向いていることがだんだん、分って来ました。

僕は自分でいうのもなんですが、あまり器用な人間ではありません。なのであまり斬新なことが出来ないのですが、その代わりに気に入ったことがらを延々としゃぶり尽くすように、突き詰めていくのがわりと得意です。マックスのアプローチはまさにそれだったのですね。マックスのプライベートレッスンを受けると、提示されるドリルはやはりそれほど目新しいものではありません。でも、目の覚めるような適切で繊細なアドバイスを与えて来るのです。

するとこれまで何度もやったことがあるはずのドリルががぜん、難しくなります。そして自覚できていなかった欠点や課題がまざまざと突きつけられます。このアプローチはとても面白いな、と僕はとても思いました。

あとマックスはトークもかなりふるっています。クールな表情のまま、別れ際に「明日はお前らのシャツを血ヘドで真っ赤に染めてやるから替えを用意しておけ」なんてことを言いますので、僕なんか本気で脅されているのかと思って一瞬、ビビってしまったのですが、これはマックス流のジョークなのです。セミナーの時でもエクササイズを始める時に「Let's lazy exacise(さあ、ちんたらエクササイズでもやろうぜ)」なんてことを言います。

日本人にとっては見た目が災いしてとっても分りにくいのですが、マックスはシステマ界でも指折りのユーモアにあふれたナイスガイなのでした。彼は知れば知るほど、惹き付けられるような妙なちからがあります。以前、トロント本部の練習に参加したDさんも、マックスに対してとても恩義を感じているようでした。

そんなマックスはいま、金曜日と土曜日にヴラディミアに代わってトロント本部の公式クラスを受け持っています。また自分の息子が9歳になったのを機会に、キッズクラスの創設をヴラディミアに提案し、毎週子どもたちを相手にシステマを教えています。


そうそう、キッズクラスに関して一つ、驚いたことがありました。「いつかキッズクラスをやりたい」と思っている僕はそのクラスを見学させてもらったのですが、マックスは子どもたちを1列に並べて仰向けに寝かせたかと思うと、そのお腹の上を歩いていったのです。子どもたちは呼吸をしてなんとかこらえ、全員無事に耐え抜きました。そのうえ、首の折り方やストライクといった超実戦的な技も次々と教えて行きます。

これまで何本か海外で行われているシステマキッズクラスのDVDを見たのですが、それらはすべて、システマの格闘的な部分をおさえ、子供向けにアレンジされたドリルが紹介されていました。でもマックスはそんなのお構い無しで、大人同様に子供を扱っていたのですね。これは目からウロコが落ちる思いでした。

そんな感じで僕はマックスのシステマからとても大きな影響を受けました。書きたいことはもっとあるのですが、それはまた別の機会に。もしシステマの練習をしにトロントに行く機会があれば、マックスのプライベートレッスンを受ける事を、強くオススメします。

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シニアインストラクター紹介その1 ゼットラー兄弟

まずご紹介するのがおそらく最も新しいシニア・インストラクター、アダムとブレンダンのゼットラー兄弟(Adam and Brendan Zettler,)です。

動画はこちら。まずご覧下さい。




見ての通り、若いです。25歳くらいだったと思います。
システマ歴は推定5年ほど。でも09年5月のトロントセミナーではヴァレリーさん(ヴラディミアの奥さん)に「シニア・インストラクター」として紹介されていました。

なぜこの二人を最初に紹介したかったかと言うと、この二人の存在やトレーニングから学べるものがとても多くあるように思うからです。

他のシニアインストラクターは多数の「元本職」の方や、もともと卓抜した運動神経を持っていたり、かれこれもう長いことヴラディミアについて学んでいたりと、経歴を聞いただけでも「こりゃかなわねえな」と思わせるものがあったりします。

でもこの二人、学生時代にシステマを始めて、社会人として働き始めたばかりです。
おたくの会社の新卒新入社員みたいなものです。

彼らが改めて示してくれることの一つに「システマの即効性」があげられると思います。
もともとシステマは軍隊向けに作られたものです。ですから十年一日のような遅々とした進歩は許されません。多くの人をすみやかに上達させられるようにできています。だけど実際に触れるシステマはムツカシくて、「コツコツ少しずつガンバロウ」とついつい、思ってしまいます。それはそれで大切な決心だと思うのですが、でもそれって「ソッコーで上達する」という選択肢をハナから投げてしまっているように思うのです。

おそらくこの二人は、システマにのめり込んだ初期衝動に任せて短期集中的にシステマに没頭したのだと思います。同じ体格の人間がもう1人いる、というのも良かったのかもしれません。相手のミスや失敗を自分の経験として役立てやすいからです。音楽でも工作でも何かに没頭したことのあることなら心当たりがあるかと思いますが、一番成長するのは初期衝動に任せてガーッとのめり込んでしまうことなのです。それを逃してしまうと、成長速度はずっと落ちてしまいます。

そしてもう一つ、彼らのトレーニングから学ぶべきことは、「とても柔らかい」ということです。ヴラディミアの技を受ける時にもきわめて柔らかく、しなやかに技を受けるのです。受けが上手だと、取りも気分が乗って来ますし、より良いデモンストレーションを披露することができます。そうしてヴラディミアもついついゼットラー兄弟を受けに使うことが多くなり、彼らもヴラディミアの技の感覚を、身体に深く刻み込むことができたようです。

彼らは技を受ける時も、かける時も、「呼吸をして、リラックスする」ことを重視したのです。
また、二人での練習を繰り返して、動きの検証を重ねたりもしたようです。
呼吸をして、リラックスをして、自分の動きをきちんと見つめる。

そういったごく当たり前のことを誠実にやったら、短期間で長足の進歩を遂げてしまった、というわけです。それがシステマの持つ、本来の力なのですね。それがうまく機能しないのは、システマにおいて大事な要素のどれかが抜け落ちてしまっているのです。

また、彼はもう各地のトレーニンググループに呼ばれてセミナーの指導も行っています。何度か彼らを呼んだニューヨークのインストラクター、エドガーによると、彼らの指導はとても明確で、優れているとのことでした。もちろんエドガーの方がシステマに関してはずっと先輩です。優れていれば後輩でもきちんと評価し、教えを受けることができる彼の姿勢もまた、素晴らしいと言わざるを得ません。

でも、もしかしたら上達の秘密があるのかなーと思って、先日ゼットラー兄弟にトロントで会った時に尋ねました。
「どうやったらあなた達みたいにすみやかに上達できるのですか?」

その返事はこんな感じです。

「オレたちはまだまだヘタだよ。もしうまいとしたら、アダム(僕はブレンダンに訊いたのでした)のお陰もあるけど、やっぱりリラックスと呼吸だと思うよ」


ゼットラー兄弟は、どんな素人でも初心者でもシステマを誠実にやっていれば、かなりの進歩をすることができる、ということを証明してくれる、とてもありがたい存在だと思います。

とても気の良い人達なのでトロントに行ったらぜひ一緒にトレーニングをすることをオススメします。

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TKHDKTGW

Author:TKHDKTGW
北川貴英:システマ東京主宰。株式会社アトス代表取締役。08年モスクワにて創始者ミカエル・リャブコより公式システマインストラクターとして認可。16年コンディショニングに特化した「INSTRUCTOR OF APPLIED SYSTEMA」に認可。システマ関連書籍を多数執筆。教育機関、医療系シンポジウムなどでの講演するほか、テレビやラジオなど各種媒体を通じてシステマを幅広く紹介。今なお毎年欠かさず海外研修に赴きスキル向上に努める。ヤングマガジン連載「アンダーニンジャ(花沢健吾著)」、NHKドラマ「ディア・ペイシェント」監修。
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